|
複数のシャーシを使用する際、PXI-6653、PXI-6652、およびPXI-6651のようなNIタイミングおよび同期モジュールを使用して、シャーシ間のクロックおよびトリガを共有します。PXI-6653およびPXI-6652モジュールは、クロックおよびトリガ信号を生成して、生成した信号(*2)を内部的もしくは外部的にルーティングすることができます。PXI-6651は、内部的に信号を生成することはできません。外部的に生成した信号をルーティングすることのみとなります。
PXI-665xモジュールは、クロックおよびトリガ信号のインポート/エクスポートしてPXIバックプレーンに分配するために、フロントパネルSMBコネクタ(PXI-4472にあるコネクタと同等)を利用します。ほとんどの多チャンネルDSAシステムでは、各シャーシのスロット2にPXI-665xを取り付けます。各シャーシに1枚のモジュールが必要となり、さらに最初の3台のシャーシの後に3台のシャーシごとにモジュールを追加します。下記の表は、シャーシとモジュール間の関係性を示しています。
PXIシャーシ数 | 必要なPXI-665xの数 |
4 | 5 |
5 | 6 |
6 | 7 |
7 | 9 |
10 | 13 |
2枚以上のDSAデバイスが同期されている場合、サンプルレート以上のオーバーサンプルクロック信号を共有しなければいけません。PXIにおいてオーバーサンプルクロックは、スロット2からPXIスタートリガラインのみ駆動することができます。そのため、マスタシャーシのスロット2にPXI-6653もしくはPXI-6652モジュールを取り付けます。すべてのスレーブシャーシのスロット2に追加のPXI-6651、PXI-6652、もしくはPXI-6653モジュールを取り付けます。4台以上のシャーシを同期する場合は、マスターシャーシで利用可能なスロットの一番左側(スロット3、スロット4など)に残りのPXI-6653もしくはPXI-6652モジュールを取り付けます。
複数のシャーシを同期する際、シャーシ間で同期パルス、開始トリガ、およびその他のサンプルクロックタイムベースもしくはリファレンスクロックを共有するためにPXI-665Xデバイスをプログラミングする必要があります。665Xデバイスを使用するためには、NI-DAQmxのほかにNI-SYNCのインストールが必要です。TNI-SYNCには複数のサンプルが含まれており、「Share Clock Between Chassis」と言うサンプルがあります。このサンプルは、NI-SYNC APIを使用してマスターシャーシおよびスレーブシャーシを選択し、クロック信号を共有する方法をデモします。
PXI-665xは、VISAベースの計測器ドライバとともに出荷しています。LabVIEW、LabWindows/CVI、およびMicrosoft C++などDLL呼び出しをサポートする環境からプログラムすることが可能です。さらに、マルチシャーシDSAシステムのプログラミングを始める際に役立つソフトウェアにはさまざまな優れたサンプルが含まれています。
LabVIEW、LabWINDOWS/CVI、およびMicrosoft Visual Studioで多チャンネルハードウェアシステムをプログラムするためのサンプルも提供しています。さらに、LabVIEWサンプルには分かれたPXIコントローラもしくは各シャーシのデスクトップCPUを使用するために「イーサネットソフトウェア同期」の説明が含まれています。この「分散型プロセッシング」のようなものは、高速サンプルレートを実行する多チャンネルシステムにおいて管理プロセッシングもしくは帯域幅ストリーミングに対して有益な情報です。
|