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複数のPXIシャーシにあるNI PXI-4472 DSAデバイスを同期するには?



ハードウェア: PXI/CompactPCI>>Platform Modules>>Timing and Synchronization>>PXI-6653

問題:
多チャンネルダイナミック信号収集(DSA)システムを設計していて、1台以上のPXIシャーシにある4472デバイスのチャンネルを同期したいです。このタスクを実現するにはどのようなハードウェアとソフトウェアを使用する必要がありますか?


解決策:
18スロットシャーシは、14枚のPXI-4472デバイス(*1)を用いて最大112のDSAチャンネルまで収集を同期することができます。14枚以上のPXI-4472デバイスを同期するには複数のPXIシャーシを使用する必要があります。

複数のシャーシを使用する際、PXI-6653、PXI-6652、およびPXI-6651のようなNIタイミングおよび同期モジュールを使用して、シャーシ間のクロックおよびトリガを共有します。PXI-6653およびPXI-6652モジュールは、クロックおよびトリガ信号を生成して、生成した信号(*2)を内部的もしくは外部的にルーティングすることができます。PXI-6651は、内部的に信号を生成することはできません。外部的に生成した信号をルーティングすることのみとなります。

PXI-665xモジュールは、クロックおよびトリガ信号のインポート/エクスポートしてPXIバックプレーンに分配するために、フロントパネルSMBコネクタ(PXI-4472にあるコネクタと同等)を利用します。ほとんどの多チャンネルDSAシステムでは、各シャーシのスロット2にPXI-665xを取り付けます。各シャーシに1枚のモジュールが必要となり、さらに最初の3台のシャーシの後に3台のシャーシごとにモジュールを追加します。下記の表は、シャーシとモジュール間の関係性を示しています。


PXIシャーシ数 必要なPXI-665xの数
4 5
5 6
6 7
7 9
10 13


2枚以上のDSAデバイスが同期されている場合、サンプルレート以上のオーバーサンプルクロック信号を共有しなければいけません。PXIにおいてオーバーサンプルクロックは、スロット2からPXIスタートリガラインのみ駆動することができます。そのため、マスタシャーシのスロット2にPXI-6653もしくはPXI-6652モジュールを取り付けます。すべてのスレーブシャーシのスロット2に追加のPXI-6651、PXI-6652、もしくはPXI-6653モジュールを取り付けます。4台以上のシャーシを同期する場合は、マスターシャーシで利用可能なスロットの一番左側(スロット3、スロット4など)に残りのPXI-6653もしくはPXI-6652モジュールを取り付けます。

複数のシャーシを同期する際、シャーシ間で同期パルス、開始トリガ、およびその他のサンプルクロックタイムベースもしくはリファレンスクロックを共有するためにPXI-665Xデバイスをプログラミングする必要があります。665Xデバイスを使用するためには、NI-DAQmxのほかにNI-SYNCのインストールが必要です。TNI-SYNCには複数のサンプルが含まれており、「Share Clock Between Chassis」と言うサンプルがあります。このサンプルは、NI-SYNC APIを使用してマスターシャーシおよびスレーブシャーシを選択し、クロック信号を共有する方法をデモします。

PXI-665xは、VISAベースの計測器ドライバとともに出荷しています。LabVIEW、LabWindows/CVI、およびMicrosoft C++などDLL呼び出しをサポートする環境からプログラムすることが可能です。さらに、マルチシャーシDSAシステムのプログラミングを始める際に役立つソフトウェアにはさまざまな優れたサンプルが含まれています。

LabVIEW、LabWINDOWS/CVI、およびMicrosoft Visual Studioで多チャンネルハードウェアシステムをプログラムするためのサンプルも提供しています。さらに、LabVIEWサンプルには分かれたPXIコントローラもしくは各シャーシのデスクトップCPUを使用するために「イーサネットソフトウェア同期」の説明が含まれています。この「分散型プロセッシング」のようなものは、高速サンプルレートを実行する多チャンネルシステムにおいて管理プロセッシングもしくは帯域幅ストリーミングに対して有益な情報です。


*1: シャーシのスロット16、17、もしくは18には、オーバーサンプルクロックをルーティングすることができませんので、NI 4472デバイスを取り付けることはできません。

*2: NI 6652とNI 6653の違いは、 内部発振器の確度です。NI 6653には、恒温槽型水晶発振器(OCXO)が搭載されていて、+/- 3.2 ppbの確度で10 MHz信号を生成することができます。NI 6652には、温度補償型水晶発振器(TCXO)が搭載されていて、+/- 2.5 ppbの確度で10 MHz信号を生成することができます。要するに、最高の同期性能が必要な場合はNI 6653を使用します。


関連リンク:
製品マニュアル: NI PXI-6653 製品ページ
製品マニュアル: NI Dynamic Signal Acquisition User Manual (PDF)

技術サポートデータベース 3EE7N2NQ: どのようにDSAボードをその他のDSAボードまたはその他のデータ集録ボードとNI-DAQmxを使用して同期することができますか?
技術サポートデータベース 2XBAOONQ: How Much Phase Accuracy Is Lost When Oversample Clocks of Multiple PXI-4472 Modules Are Not Synchronized?

NI-DAQmxヘルプ: Multi-Chassis DSA Synchronization

ホワイトペーパー: Dynamic Signal Acquisition (DSA) Synchronization Basics

NI Community: Synchronizing Multiple NI-4472 Devices Across 2 PXI Chassis with NI-665x or NI-6674T

添付:





報告日時: 04/16/2003
最終更新日: 01/25/2017
ドキュメントID: 2WF8F22L