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たとえば、デジタルトリガを用いて1000サンプルの収集をおこなう場合、0-5 VのTTL信号をDAQデバイスとDSAデバイスのアナログ入力でおこない、さらにトリガ信号としても用いると、DAQデバイスでは最初の収集データはHighレベルのデータになります。しかし、DSAデバイスではトリガがかかる前の数サンプル分も含まれるため、Lowレベルのデータも収集します。より具体的な例としてPCI-4461の場合、Lowレベルのデータを63ポイント取得し、937ポイントのHighレベルのデータを取得します。
グラフ表示上のずれが気になる場合、DAQデバイスの読み取りを開始する前にDSAデバイスで先にデータを読み取らせて、バッファから排出しておく方法があります。たとえば、NI 4461が50 kS/sで入力する場合、63サンプルのフィルタ遅延があり、その分だけDAQデバイスより遅れています。そのため、下図のように事前に「DAQmx読み取り」関数でフィルタ遅延分のデータを先を抜き出しておきます。
デジタルフィルタ遅延の他にアナログフィルタの遅延も存在します。最適にアナログ遅延を除去するには、デジタルフィルタ同様の方法をおこないます。元々のデジタル遅延分63サンプルより、1~2サンプル増やして64~65サンプル分を事前にバッファから抜き出します。
アナログトリガを使用している場合は、フィルタ遅延が目に見える形で表れることはありません。それは、アナログトリガ回路がフィルタの後にあるためです。
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