ノイズに対するトラブルシューティング
ハードウェア: Multifunction DAQ (MIO)
問題: 電圧値に対してアナログ入力を行うデータ集録システムを使っているが、集録されたデータにノイズが多く発生していますが、どのような対策がありますか?
解決策: 一般的なノイズ対策には以下がございます。
- ナショナルインスツルメンツAccuracy Calculator(英語)を使い、お使いのデータ集録デバイスの精度を確かめてください。本文下部の関連リンクからAccuracy Calculatorを参照ください。
- データ集録デバイス周辺にモーターや高周波を発生させる装置があるか確認してください。一般的にモーターを起動するとノイズが発生するということは避けられないものです。データ集録デバイスとケーブルに対してシールドを行ってください。
- 長いケーブル(4.5m以上)をセンサとDAQデバイスもしくは信号調節モジュールへの接続に使われている、もしくは微少信号(例:mV電圧の集録)を信号調節せずに集録する場合は、集録されたデータにノイズがのる可能性があります。シールドケーブルもしくは信号調節モジュールについてはオンラインカタログを参照ください。
- 信号(DIFF:差動、RSE:基準化シングルエンド、またはSE:シングルエンド)に対し正しいアナログ入力モードを使用しているかを確認してください。入力モードについての詳細は、本文下部の関連リンクにあるKnowledgeBase 3L1JBQZ DAQ「デバイスの入力構成」を参照ください。
- グランドの接続方法を確認してください。測定している信号のグランドが浮動であるかもしれません。差動入力でもグランドをとる必要があります。非常に高い CMRRを実現するようにしてください。様々な方法がありますので、Eシリーズユーザマニュアルの第4章の信号接続をご覧ください。
- 計測システムの信号源をAIGNDに基準化します。差動モードの場合はACH(-)を直接 AIGNDに接続します。これにより、測定システムのマイナス(-)チャンネルに載っているノイズにグラウンドへの逃げ道を提供し、安定的な差動モードになります。但し、この方法ではコモンモードノイズの除去は出来ないので、ご注意下さい。
- バイアス抵抗を使います。浮動信号源と浮動 測定システム(差動モードもしくは非基準化シングルエンドモード)間にコモンモード電圧が大きくて、許容入力電圧範囲を超えた場合、大きなバイアス電流が システムに入力され測定エラーが生じる場合があります。こういった場合、バイアス抵抗を用い、バイアス電流を逃がす方法を使います。10k~100kΩ程 度のバイアス抵抗をDC信号源の場合はACH(-)とAIGND間に1つを、AC信号源の場合はACH(-)とAIGND間とACH(+)とAIGND間 に各々同じ抵抗値の抵抗を入れます。
- データ集録デバイスからノイズが発生しているか判別するために、アナログ入力チャネルとグラウンドとを短絡してそのチャネルのNポイント集録(例 1000ポイント)を行います。集録されたデータ配列を解析し(平均値、標準偏差、FFTなど)その平均がゼロでないとき、その値がDCオフセットになります。もし標準偏差の値がA/D変換機のコード幅の半分より大きい場合は、デバイスに不具合が生じているものと思われます。FFTの結果は不具合の状態を説明します。注意:LabVIEWでのDAQデバイスのゲインの変更はAI設定関数の「入力範囲」の設定によって決まります。
- データ集録製品は校正間隔として特定の期間(通常1年)の動作を保証する書類と共に出荷されます。校正間隔よりも長いデバイスをお持ちの場合、アナログ・デジタル(A/D)変換器に対し再校正が必要となり集録されたデータが正確でない可能性があります。お客様ご自身でNIデータ集録ハードウェアを校正することができ、校正(DAQデバイスに組み込まれた機能を使用)を行うことにより異常なデータ集録の問題を完全に解決する可能性もありますのでお試しください。詳細は本文下部の関連リンクにある校正を参照してください。
- 関連リンクに技術サポートデータベースからのノイズ情報がございますので参照ください。
関連リンク: データ集録 サポート製品マニュアルAccuracy Calculator(英語)KnowledgeBase 3L1JBQZ: DAQデバイスの入力構成KnowledgeBase 3L505UQZ: アナログ信号源の接続方法 Eシリーズ、Mシリーズ、USB-DAQKnowledgeBase 0GJ8LM03: DAQデバイスにノイズがのっているときののトラブルシューティング方法
KnowledgeBase DAQCardのアナログ入力に多くのノイズが入ります KnowledgeBase 1ZBCICQI: EシリーズおよびMシリーズデータ集録デバイスのグラウンドKnowledgeBase 1USE1IDM: DAQボードのそばにあるノイズ源への対処法を教えてください
KnowledgeBase 11S7MIHL: PCI-MIO E シリーズボードに関してよくある質問技術サポートデータベース: その他のノイズ情報
添付:
報告日時: 04/23/2001
最終更新日: 06/23/2009
ドキュメントID: 28MFG3QO
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