LabVIEW 8.2.x アップグレードに伴う問題
使用ソフトウェア:
使用ソフトウェア・バージョン: 8.2.1
使用ソフトウェア・バージョンに特化: N/A
二次のソフトウェア: N/A
問題: 本ページはLabVIEW 8.0.x からLabVIEW 8.2.x へ、 あるいは、LabVIEW 8.2からLabVIEW 8.2.1 へのアップグレードの際に生じる問題に関するページです。本ページの記述は、LabVIEW 8.2.x の全てのバグではなく、アップグレードを成功裏に行い、以前のバージョンのプログラムコードをシームレスにご利用頂く事を目的とした内容になっています。アップグレードの際に発生する問題は、実行時の動作不良、VI起動時の破損、アプリケーションビルダにおいて実行ファイルを構築する際の動作不良など、様々な症状を引き起こします。新しく確認された問題が本リストの末尾に追加されていきます。もし、アップグレードの際に、正常ではない動作や障害等がありましたら、ni.com/support/ja/ よりご連絡下さい。ご連絡頂きました内容は、本ページに追加されていきます。本ページの内容は、アップグレード作業の際に、
LabVIEW 8.2 アップグレードノート と
LabVIEW 8.2 リリースノートと共にご使用頂けます。
解決策: LabVIEW 8.0.x からLabVIEW 8.2.x へのアップグレード
LabVIEW 8.2 からLabVIEW 8.2.1 へのアップグレード
LabVIEW 8.0.x からLabVIEW 8.2.x へのアップグレード:
- 問題 [8.2.1にて修正]:ある条件において、Whileループの指標付け入力トンネルを指標付けされていない出力トンネルへ直接ワイヤすると、Whileループの後では、配列のデータが正しくない値で上書きされます。(スクリーンショット参照)
回避方法:出力トンネル以後のワイヤを分岐し、終端をストラクチャ(例えば、ダミーのシーケンスストラクチャなどをご使用下さい。)に接続すると、正しくないデータで上書きされることを強制的に防ぐことが出来ます。
ID:40DAF67U
- 問題 [8.2.1にて修正]:浮動小数点の数値制御器の小数点以下の桁数精度を0に設定することが、手動でもプログラム的にも出来ません。
回避方法:形式を%fではなく%dをご使用下さい。プロパティの形式と精度の上級編集モードより手動での変更も可能ですし、プロパティノードの形式文字列に%dを受け渡すことによってプログラム的に変更することも可能です。
ID:40FC9LTX
- 問題 [8.2.1にて修正]:表制御器のデータがプログラム的に更新されている時に、表制御器をクリックするとLabVIEWがクラッシュします。(Transact.cpp line 1323)
回避方法:透明な装飾体を表制御器の一部あるいは全体を覆うように配置してください。例えば、細線の装飾体を表制御器上に配置し、色を透明に変更します。
ID:40A8TF70
- 問題 [8.2.1にて修正]:ビルド仕様において変更・保存したVI設定がアプリケーションをビルドする際には無視される
回避方法:アプリケーションをビルドする前に実際のVIプロパティにおいて設定し保存して下さい。この操作は、「開かれたら実行する」以外の設定に有効です。「開かれたら実行する」の設定については、ビルド仕様プロパティの上級カテゴリにある「デバッギングを許可」と「デバッガが起動するのを待機」の両方にチェックを入れて下さい。このチェックにより、回避可能であると共に、VIのブロックダイアグラムと外部コードをデバッグツールサポートとしてアプリケーションに含みます。
ID:41D846X2, 40HEDDJG
- 問題:VIプロパティよりフロントパネルウィンドウの外観をダイアログに設定し、さらに、カスタマイズ項目の「タイトルバーのあるウィンドウ」のチェックを外すと、ウィンドウをプログラム的に最大化した際に、フロントパネルの周囲に数ピクセル幅の3D境界線が表示されます。(スクリーンショット参照)
回避方法:本動作は、以前のバージョンからのデザイン的な変更点になります。これまでのバージョンと同様の表示にするのためには、同カスタマイズの「ウィンドウのサイズ変更をユーザに許可」のチェックを入れることによって可能です。
ID:41H7SJ7U
- 問題 [8.2.1にて修正]:ファイルを削除する「削除」関数において、削除の確認をプロンプトで表示するように設定を行っても、確認のプロンプトが表示されません。新規Zipファイル関数において、既存のファイルに上書きするように設定した場合にも、元のファイルを削除する際に、本来表示されるべき確認のプロンプトが表示されません。
回避方法:ファイル削除が実行される前に、プロンプトが表示されるようにプログラムコードを作成して下さい。新規Zipファイル関数については、プログラム的に上書きされるであろう既存のファイルが有るかを検出し、プロンプトを表示するようにコードを作成して下さい。
ID:41HDO7D5
- 問題:元々、LabVIEW 8.0で作成したデジタル波形グラフをLabVIEW 8.20で使用すると、データが正常に表示されません。少なくとも一つのプロットデータにおいて、デジタルビット単位時間の半分に相当する分だけシフトして表示されます。(スクリーンショット参照)
回避方法:問題のデジタル波形グラフをLabVIEW 8.20の新しいデジタル波形グラフに置き換えて下さい。
ID:41EBHLAI
- 問題 [8.2.1にて修正]:(Windows)サウンド出力音量設定(シングル)VIの機能が、サウンドファイル再生VIによって作成されたサウンドタスクにおいて動作しません。
回避方法:サウンド出力音量設定(配列)VIをご使用下さい。
ID:41T9SLKJ
- 問題 [8.2.1にて修正]:クラスタ全体とクラスタ要素を一つのバンドル関数でバンドルするコードを含んだVIをコンパイルする際にLabVIEWがクラッシュするか、"There was not enough memory to compile this VI"あるいは、"ufpstart err, avail=0x16164; ufpstart err, avail=0x1716C"というコンパイルエラーが発生します。(スクリーンショット参照)
回避方法:2つの別々のバンドル関数を使用して、個々にバンドルを行って下さい。
ID:423GHDQ4
- 問題:グラフパレットのズームやパン等のツールを使用中に、グラフのプロパティノードのパレットのアクティブツール(ActPalette Tool)に書き込みを行うと、エラー1107(無効なプロパティ値)が発生します。
回避方法:この2つの動作を同時に行わないようにVIを設計してください。例えば、常にプロパティに書き込みを行うのではなく、イベントストラクチャに登録し、必要な時のみ書き込み動作を行うよう制御する方法があります。
ID:41PFS83Q
- 問題 [8.2.1にて修正]:タイミングストラクチャを停止VIを使用してタイミングループを繰り返し停止させるとLabVIEWがハングアップします。本現象は、同期していない並列ループに、それぞれタイミングストラクチャを停止VIとタイミングループが個別に含まれている際に起こり得ます。
回避方法:タイミングストラクチャを停止VIを停止させたいタイミングループ内に同じタイミングパラメータで設置して下さい。
ID:42CHH33W
- 問題:VI階層を保持したソース配布をビルドすると、時折、正しくない場所に配布ファイルが出力される。この現象は、プレビューを生成でも見られます。本現象は、vi.lib、user.lib、instr.lib 内に配布するVIが入っている場合のみ発生します。
回避方法:vi.lib、user.lib、instr.lib 内VIを配布ソースに含めないか、配布ソースをビルド後に異なる場所へ作成されたファイルを正しい場所へ手動にて移動させて下さい。
ID:43788G7U
- 問題 [8.2.1にて修正]:壊れた実行ボタンをクリックしエラーリストウィンドウを表示させると、稀に、LabVIEWがクラッシュします。
回避方法:エラーリストウィンドウを表示させずにコードのエラー内容を修正し、
その後、強制的に再コンパイルし、VIを保存して下さい。
ID:437E4N1Y
- 問題 [8.2.1にて修正]:グラフプロットに関連する幾つかのプロパティに対してプログラム的に書き込みを行っている間は、「パネルアップデートを延期」が機能しません。そのため、そのVIは本来の目的であるパフォーマンスの向上を得る事が出来ません。
回避方法:現在、回避方法はありません。
ID:42JA9UW4
- 問題 [8.2.1にて修正]:ループ内にケースストラクチャを設置し、全てのケースではなく1つのケース内について、入力トンネルから出力トンネルへ直接ワイヤを接続すると、別途、データのコピーが作成され、結果として処理のパフォーマンスが低下する場合があります。(スクリーンショット参照)
回避方法:ループのトンネルをシフトレジスタに置き換えるか、ワイヤの分岐をケースストラクチャの外部に移動してください。
ID:43J7L3MD
- 問題 [8.2.1にて修正]:クラシックスライド制御器のスケールを反転させると、増分ボタンと減分ボタンの方向とスライドの移動方向が逆になります。主に使用されるモダンスライド制御器では、この現象は起きません。
回避方法:正常に動作するように、制御器をカスタム制御器として作成してご使用下さい。
ID:43K8PJJ0
- 問題 [8.2.1にて修正]:2重のForループにおいて、内側のループ回数を決定する「N」端子に外側の「N」端子からワイヤし、ブロックダイアグラムの設定にて定数の畳み込みを表示を有効にしておくと、VIの初回実行時のみ2重ループから出力される配列の値が異なって出力されます。(スクリーンショット参照)
回避方法:メニューバーのツールのオプションから、定数の畳み込みを表示の機能を無効に変更し、強制コンパイルを行い、VIを保存してください。
ID:41422LTO
- 問題:LabVIEW共有ライブラリ(Windows用のDLL)の出力関数であるVIテンプレートが適切に呼び出されません。
回避方法:VIテンプレートを検索している際に参照先を手動で指示するか、VIを検索するパスをVIテンプレートが含まれているディレクトリに変更して下さい。
ID:444CDDJ0
- 問題 [8.2.1にて修正]:定数入力のある「文字列にフォーマット」関数の出力文字列において、小数点にピリオドを使用するかコンマを使用するかは、使用している地域設定と定数の丸め込みがあるかによって決定されてしまいます。そのため、VIを保存したコンピュータと開いて使用するコンピュータの地域設定が異なる場合、VIを強制的に再コンパイルしなければ、文字列で使用される小数点が異なってしまう可能性があります。
回避方法:定数の丸め込みが行われないように、文字列にフォーマット関数に少なくとも一つの制御器を接続して下さい。
ID:4468LEU9
- 問題 [8.2.1にて修正]:フロントパネルの動作をモーダルに設定しなければ、ペーンクラスに対するマウス境界内とマウス境界外のイベントが動作しません。
回避方法:フロントパネルの動作をモーダルに設定して下さい。
ID:44DUOO5
- 問題:グラフプロパティのXスケール情報とYスケール情報(LabVIEW 6.0より本プロパティは廃止されています)を実行するとLabVIEWがクラッシュします。(support.cpp 6165)
回避方法:プロパティのXスケールとYスケールを使用して、プロパティの書き込みや読み出しを行って下さい。
ID:4467K954
- 問題 [8.2.1にて修正]:波形チャートの表示をスイープチャートモードに設定し、Yスケールを自動スケールに設定しているとき、自動変更されたYスケールの表示に対して、スイープ以前のデータの表示が更新されません。そのため、スイープ以前のデータが異なった値として表示されてしまいます。
回避方法:機能として組み込まれている自動スケールの機能を使わずに、プログラム的にYスケールを更新するようなコードを作成して機能の実現が可能です。
ID:44JEGQ7U
- 問題:ビルド設定の上級カテゴリの「拡張されたDSC Run-timeサポートを有効にする」(DSCがインストールされていると表示されます)を選択した状態で実行ファイルをビルドすると、ターゲットウィンドウの左下隅に「Debug Deployment」と表示されます。
回避方法:現在、回避方法はありません。
ID:44KB3ORW
- 問題 [8.2.1にて修正]:ケースストラクチャの条件端子に数値定数を接続し、ケースの条件に「~以下」のように上限を設定し下限を設定しない場合、ケースセレクタラベルにその上限値が入力されると、異なるケースが選択および実行されます。 (スクリーンショット参照)
回避方法:非表示の制御器に変更するか、下限を設定していない当該ケースをデフォルトケースに設定して下さい。
ID:4474NJ00
LabVIEW 8.2 からLabVIEW 8.2.1 へのアップグレード:
- 問題:LabVIEW 8.2 をアンインストールせずに、LabVIEW 8.2.1 にアップグレードすると、後述する現象が起こります。NI_Gmath.lvlib ライブラリ内の ODE Solver.vi のサブ VI タイプ定義が、適切にインストールされないことが原因です。そのため ODE Solver.vi と NI_Gmath.lvlib ライブラリが破損し、VI階層にこれらを含むVIも壊れます。また、アプリケーションビルダを使用する際、TestStandへのVIの配置、LabVIEW 制御系設計&シミュレーション関連のVI において、エラーなどの不具合が発生します。
回避方法:simulation.msiのコンポーネントを修復する必要があります。修復方法は、LabVIEWをシャットダウンし、LabVIEWのインストールCDから "simulation.msi" (\Products\LabVIEW_Simulation_Core_Shared\simulation.msi)を実行し、"修復"オプションを選択し、修正を行います。詳しくは、Knowledgebase 47CDMI00: LabVIEW 8.2 をアンインストールせずに、LabVIEW 8.2.1 にアップグレードすると、VI及びライブラリが壊れます。をご参照下さい。
ID:N/A
関連リンク: LabVIEW 8.2.1 for Windows - Compatibility, Bug Fix and Upgrade Information LabVIEW 8.2 アップグレードノート LabVIEW 8.2 リリースノート ディスカッションフォーラム 技術サポート
添付: - 40DAF67U_jp.JPG - 41EBHLAI_jp.JPG - 43J7L3MD_jp.JPG - 4474NJ00_jp.JPG - 41422LTO_jp.JPG - 423GHDQ4_jp.JPG
報告日時: 12/20/2006
最終更新日: 06/01/2009
ドキュメントID: 44JC8IZH
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