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図1. PCI Expressシステムの構成例
以下の図は、4つのレーンから構成される2つのデバイス間のリンクを示します。
図2. レーンおよびリンク
リンクのレーン数は、xn(nは数値)で示されます。すべてのPCI Expressデバイスは、x1リンクをサポートする必要があります。PCI Expressデバイスには、x2、X4、X8、x12、X16、およびX32のリンクをサポートするものもあります。 レーン上のデータ転送は、2.5 Gb/sまたは5.0 Gb/sです。
初期化中に2つのデバイスではリンクのレーン幅および信号速度を合わせる必要があります。このプロセスはリンクトレーニングと呼ばれます。すべてのデバイスは、x1レーン幅および2.5 Gb/s信号に対応する必要があります。
実際のスルーレートはシステムにある他のデバイスと他のコンポーネント間のプロトコルオーバーヘッド、システムトポロジ、データ転送によって下回ります。
I/Oデバイスおよびホストメモリ間の転送は通常、複数のPCIeリンクを通過します。データ転送の性能は、各リンクによって異なります。たとえば、PXIシャーシがx1のMXI Expressリンクで制御される場合、システムメモリへのスループットはx1リンクによって制限される場合があります。
その他の例として、NI PXIe-1065シャーシをあげることができます。このシャーシでは、スロット7および8はx4のPXI Expressデバイスをサポートします。スロット7および8はそれぞれPXIコントローラに対して、直接x4 PCIeパスがあります。スロット9~14もx4 PXI Expressデバイスをサポートしています。ただし、これらすべてのスロットおけるデータ転送(スロット15~18のPXI転送も同様)は、PXIコントローラへ転送する前にバックプレーンにあるPCI Expressスイッチを通過します。そのためスロット9~18においてすべてのデバイスは、バックプレーンスイッチおよびPXIコントローラ間のリンクで帯域幅を共有します。
NIPXIe-5122デジタイザは、x4、x2、またはx1リンクをサポートします。また、PXIe-5122は常に2.5 Gb/s信号レートを使用します。PXIe-5122はx4(もしくはx8以上)PCIeスイッチを使用したPXIeスロットに取り付けられた際に、PXIe-5122およびスイッチはx4リンク形式にトレーニングします。(現在すべてのNI PXI Expressシャーシは全PXI Expressスロットでx4スイッチを使用しています)。もしPXIe-5122がx2もしくはx1スイッチを使用するシステムに取り付けられている場合、PXIe-5122はx2もしくはx1リンク形式にトレーニングします。
PXIe-5122がx4レーン幅にトレーニングしている場合、理論上リンクの最大スループットは1,000 Mバイト/秒となります(PXI-5122は、2チャンネル、100 MS/秒、サンプルあたり2バイトの場合400 Mバイト/秒でデータを生成することに注意してください)。
もしPXIe-5122がx2もしくはx1としてトレーニングしている場合、それでもすべての計測仕様に変更なく適切に機能します。ただし、リンクの理論上の最大スループットは500 MB/s(x2の場合)または250 MB/s(x1の場合)に減少します。実際のホストメモリへの転送レートは、より遅くなりさまざまな他のシステム状況により異なります。PXIe-5122は、2チャンネルで100 MS/sの指定された最大レートでオンボードメモリにデータを集録および格納を継続して行うことが可能です。
周囲温度が10℃未満の場合にPXIシステムの電源が切断されると、PXIe-5122はトレーニング中にビットエラーを検出する場合があり、リンク幅がx2からx1に戻る場合があります。この現象が発生しても、2チャンネルにおいて100 MS/sの指定された最大集録レートで継続してオンボードメモリにデータを集録することが可能です。この場合x4リンク幅に再トレーニングするには、15分間(デバイスを有効化するためのアナログ仕様にあるフォームアップ時間)システムに電源を投入し、それから再起動します。
GetPXIExpressLinkWidth.exeおよびGetPXIExpressLinkWidth.vi(下記に添付)は、PXIe-5122によって使用するレーン幅を表示するユーティリティです。これらのユーティリティを実行する前に、NI-SCOPEバージョン3.3.1以降がインストールされていることを確認してください。
メモ:これは4リンク幅をサポートしているシステムのみで実行できます。 たとえば、NI PXIe8103コントローラはx1コントローラであり、デバイスは常にこのコントローラによってx1にトレーニングされます。x1 MXI Expressの場合も同様です。
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