FLEXnet Publisher（旧名: FLEXlm）サーバでボリュームライセンスファイル使用する

使用ソフトウェア: NI Volume License Manager
使用ソフトウェア・バージョン: 1.0
使用ソフトウェア・バージョンに特化: N/A
二次のソフトウェア: N/A

問題:

現在FLEXnet Publisher（旧名:FLEXlm）を使用してライセンスを管理しています。ナショナルインスツルメンツでは、ライセンスを管理するためにFLEXnet Publisherをベースとした、NI Volume License Manager （NI VLM）を提供していることは知っています。しかしながら、既存のFLEXnet Publisherシステムを使用したいと考えています。既存のFLEXnet Publisher構成でNIのライセンスファイルを使用するにはどうすればよいですか？

解決策:

NI VLMの代わりにFLEXnet Publisher（旧名: FLEXlm）を使用する場合、オーバードラフト、非接続ライセンスファイルおよびホームライセンスファイルなど利用できないNI VLMの機能がいくつかあります。

オーバードラフトは、コンピュータベース権限を契約以上の数で使用できる契約オプションです。非接続ライセンスファイルは、常時ライセンスサーバにアクセスできないコンピュータに対してライセンスファイルを作成したものです。VLMを使用せずコンピュータが常時ライセンスサーバから切断されている場合、ライセンス管理者はFLEXnet PublisherオプションファイルでBORROWキーワードを使用する必要があります。詳しくは、技術データベース 3LGEJE6Eを参照してください。ホームライセンスファイルは、ライセンスを使用せず自宅のコンピュータに対してライセンスを作成します。ライセンスシートにつき自宅使用の1ライセンスは、ライセンス契約に含まれています。

NI-VLMを使用せずFLEXnet Publisherを使用する手順は、下記のとおりです。

ボリュームライセンス契約ID、FLEXnet Publisherサーバー名、サーバーOS（WindowsもしくはSolarisのどちらか、Linuxは非対応）、およびホストID（WindowsではMACアドレス、SolarisではホストID）をagreements@ni.comに送ります。そして、ライセンス管理にNI VLMを使用しないことを明記します。
ライセンスサーバにNIのベンダライセンスデーモンであるnilm.exeをインストールします。
ライセンスファイルを入手した後、FLEXnet Publisherサーバにライセンスファイルをインストールします。
ライセンスファイルが使用するソフトウェアに対してコンピュータベース権限が必要な場合、コンピュータが使用する各製品の権限を持つことを示すオプションファイルを作成しなければいけません。以下の標準FLEXnet Publisher形式でnilm.optという名前を付けてオプションファイルを作成します。

INCLUDE HOST

メモ: コンピュータ名は大文字と小文字を区別し、Windowsコンピュータ名を基準にしています。

ライセンスファイルが使用するソフトウェアに対してユーザベース権限が必要な場合、コンピュータが使用する各製品の権限を持つことを示すオプションファイルを作成しなければいけません。以下の標準FLEXnet Publisher形式でnilm.optという名前を付けてオプションファイルを作成します。

INCLUDE USER

メモ: コンピュータ名は大文字と小文字を区別し、Windowsコンピュータ名を基準にしています。

オペレーションファイルはベンダデーモンであるnilm.exeとして同じディレクトリに保存される必要があります。ユーザベースおよびコンピュータベースの両方のライセンスがある場合、同じオプションファイルで両タイプ"INCLUDE"ラインを入力することができます。詳しくは、下記のリンクにある「FLEXnet Licensing End User Guide」を参照してください。また、合わせて技術サポートデータベース 4OI8E5VWも参照することをお勧めします。
クライアントソフトウェアを構成します。クライアントソフトウェアは、デフォルトでFLEXnet Publisherサーバにて閲覧するように構成されていません。クライアントコンピュータを構成して、ソフトウェアのインストール後もしくはソフトウェアインストールプロセスの一部としてサーバからライセンスを入手することが可能です。両方の方法は、以下のとおりです。
- クライアントソフトウェアを手動でFLEXnetサーバにポイントするには、以下の手順をおこないます。
  1. スタート » すべてのプログラム » National Instruments » NI License ManagerでNI License Managerを起動します。
  2. NI License Managerでオプション » 環境設定を選択します。
  3. ボリュームライセンスサーバを使用チェックボックスにチェックを入れます。
  4. サーバ名を入力します。デフォルト（27000）ではないポートを使用している場合、サーバ名の後にコロン（:）とポート番号を入力します（例: server1:27001）。
    メモ:サーバとの接続に問題がある場合は、省略されていない名前を試してみてください。
  5. OKを選択して、環境設定画面を閉じます。NI License Managerは、ローカルライセンスの上にサーバから有効なライセンスのリストを追加します。
- NI VLMを使用して作成されたボリュームライセンスインストーラ（VLI）からソフトウェアをインストールしている場合、VLIは自動的にクライアントコンピュータからNI Volume License Managerサーバへポイントするインストーラステップを追加します。この方法は、エンドユーザがソフトウェアのインストール後にステップを追加する必要はありません。VLIを使用してソフトウェアを準備するには、NI VLMの機能である"Volume Licenseインストーラを作成..."を使用することができます。この機能を使用するには以下の手順をおこないます。
  1. VLIは、NI VLMからのみ作成できるため、NI VLMをダウンロードしてインストールする必要があります。もしどのコンピュータにもNI VLMがない場合は、Windowsマシンにダウンロードしてインストールすることができます。下記の関連リンクよりNI VLMをダウンロードします。メモ: NI VLMはサーバマシンではないマシンにインストールします。
  2. NI VLMでツール » ボリュームライセンスインストーラを作成...を選択して、ライセンスのあるソフトウェアのネットワークインストーラを作成します。FLEXnet Publisherサーバのサーバ名を入力します。必ず管理者情報を入力します。ライセンスが必要な際、もしくはライセンスサーバにアクセスできない場合、エンドユーザにはこの情報が表示されます。
  3. エンドユーザ側でボリュームライセンスインストーラからソフトウェアをインストールします。
  4. エンドユーザのマシンにおいて既にソフトウェアがインストールされている場合、既存のソフトウェアを保持してボリュームライセンスインストーラと同じ場所にあるプログラムvlmclient.exeを実行します。作成されたボリュームライセンスインストーラフォルダ内に、クライアントマシンにあるクライアントフォルダをコピーしてそのフォルダ内のvlmclient.exeを実行します。
ライセンスは、FLEXnet Publisherによって管理されるためインストールした人数を追跡する必要はありません。