リアルタイムターゲットアプリケーションをリモートフロントパネルを使用して監視する方法



ハードウェア: PXI/CompactPCI>>Controllers, Compact FieldPoint>>Controllers

問題:
リアルタイム(以下「RT」)ターゲットに実装されているアプリケーションのフロントパネルを表示し、インターネットを介して監視したいと思いますが、 LabVIEW 付属のリモートフロントパネル機能を使用すれば可能でしょうか。また、その場合どのようにすればよいでしょうか。

解決策:
このチュートリアルでは、 LabVIEW 8.x を使用します。以下の手順に沿って、リモートフロントパネル機能を実装した RT システムを構築してください。
  1. プロジェクトを作成し、 RT ターゲットを追加します。
    1. プロジェクトエクスプローラ上で、プロジェクトファイル(.lvproj)を右クリック » 新規 » ターゲットとデバイスを選択します。
    2. ターゲットとデバイスを追加ウィンドウで、既存または新規RTターゲットを選択・作成します。

  2. LabVIEW RT 8.6 またはその後のバージョンでは、リモートフロントパネルを使用するために Web Server for LabVIEW RT を RT ターゲットに別途インストールする必要があります。インストールを行う手順については、Measurement & Automation Explorer (以下「MAX」)の MAX リモートシステムヘルプを参照してください。

  3. RT ターゲットでウェブサーバを有効にします。
    1. プロジェクトエクスプローラで、作成した RT ターゲットを右クリックします。
    2. プロパティを選択します。
    3. ウェブサーバ: 構成カテゴリを選択し、ウェブサーバを有効がチェックされていることを確認します。(イメージ1を参照) また、ウェブサーバ: 表示可能VIおよびウェブサーバ: ブラウザアクセスの許可設定が正常に行われているかどうかを確認します。


      イメージ1: ウェブサーバを構成

    4. OK をクリックします。
    5. RT ターゲットを再度右クリックし、デプロイを選択します。これにより、上記で行った設定がRT ターゲットに反映され、RT ターゲット上でウェブサーバが有効になります。
    6. RT ターゲットを再起動します。

  4. プロジェクトエクスプローラ上で、RT ターゲット下に VI を移動します。

  5. RT ターゲット下のビルド仕様を右クリックし、新規 » Real-Time Application を選択します。(イメージ2を参照)


    イメージ2: Real-Time Application をビルド

  6. アプリケーションのビルドが完了したら、アプリケーションを右クリックし Set as startup を選択します。(イメージ3を参照)


    イメージ3: スタートアップアプリケーションに設定

  7. アプリケーションを RT ターゲットにデプロイします。

  8. RT ターゲットを再起動し、デプロイしたアプリケーションが実行されていることを確認します。

  9. プロジェクトエクスプローラ上で、RT ターゲット下の VI をダブルクリックし開きます。すでに実行されているアプリケーションを停止するかどうかを聞いてくるので、OK を選択します。

  10. 開かれた VI 上で、メニューのツール » ウェブパブリッシュツールを選択します。

  11. HTML ファイルのソースとして、VI 名で RT ターゲットにデプロイした VI を選択します。(イメージ4を参照)

     
    イメージ4: RT ターゲット VI を選択

  12. HTML ファイルの作成を完了します。HTML ファイル作成の際は、ファイル名を短くスペースを含まないものに設定することを推奨します。

  13. 作成した HTML ファイルを RT ターゲットの \ni-rt\system\www に移動します。ブラウザを起動し、アドレスバーに ftp://[IP address]/ni-rt/system/www/([IP address]は RT ターゲット IP アドレスを指定)とタイプ・移動し、作成した HTML ファイルをその場所にコピーします。

  14. RT ターゲットを再起動します。

  15. ブラウザを起動し、アドレスバーに http://[IP address]/[document name].html  ([IP address]には RT ターゲット IP アドレスを、[document name]には作成した HTML ファイルの名前を指定)と入力します。

  16. RT ターゲット上でアプリケーションが実行された状態であれば、フロントパネルが表示・更新されます。

メモ: リモートフロントパネルでアプリケーションを監視するには、 RT ターゲット上でアプリケーションが事前に実行されている必要があります。もしアプリケーションを停止させた場合は、表示されているリモートフロントパネルは消失します。また、一度アプリケーションを停止させると、実行ファイルは RT ターゲットのメモリから削除されます。再度リモートフロントパネルを表示させるには、 RT ターゲットを再起動しアプリケーションを再度実行状態にする必要があります。

メモ: ウェブブラウザを使用しリモートフロントパネルで RT ターゲット上のアプリケーションを監視するには、監視するコンピュータに LabVIEW ランタイムエンジンがインストールされている必要があります。ランタイムエンジンを完全にインストールするオプションでは、リモートフロントパネルおよび LabVIEW アプリケーションが実行可能となりますが、ウェブブラウザのみに適用するオプションを使用すると、リモートフロントパネルのみを使用できるように設定することが可能です。

メモ: もし cFP コントローラを使用している場合は、 startup.rtexe をホストコンピュータの C:\ni-rt\startup.exe にもコピーする必要があります。もし RT アプリケーションを再度ビルドした場合には、 RT ターゲットにアプリケーションをデプロイする前に、ホストコンピュータの上記のディレクトリにも startup.rtexe をコピーする必要があるので注意が必要です。



関連リンク:
KnowledgeBase 2SA8BVOH: Why Does My Remote Front Panel Indicator or Control Not Update?
KnowledgeBase 3K7COT23: Remote Front Panel Image Does Not Reflect Property Node Changes that Occur Prior to Connection
KnowledgeBase 3RL9DBX6: VI Stops Running on Real-Time Target After Restarting the VI and Closing or Refreshing the Remote Real-Time Front Panel
Developer Zone Tutorial: Remote Front Panels
Developer Zone Tutorial: Developing Remote Front Panel LabVIEW Applications

添付:

 






報告日時: 12/07/2006
最終更新日: 08/17/2009
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