シェア変数や DataSocket を使用してネットワークに繋がった2つの PC 間でデータ通信をする方法



ハードウェア: PXI/CompactPCI>>Controllers

問題:
ネットワークに繋がった2つの PC でデータ通信をしたいと考えています。どのようにしてシェア変数や DataSocket を使用すればいいのでしょうか。

解決策:
シェア変数を使用してネットワークに繋がった 2 つの PC 間で通信を行いたい場合は、片方の PC をホストコンピュータとして、もう片方をクライアントコンピュータとします。ホストコンピュータ上にプロジェクトを作成し、VI、変数ライブラリ、シェア変数を設定します。クライアント側の VI では、 DataSocket を使用してホスト側で作成したシェア変数にアクセスします。設定方法は以下をご参照ください。

ホストコンピュータ

  1. ファイル » 新規プロジェクトを選択して LabVIEW 上で新規プロジェクトを開きます。プロジェクトエクスプローラウィンドウにあるマイコンピュータを右クリックして、新規 » 変数を選択しますと、シェア変数プロパティウィンドウが開きます。

  2. このシェア変数プロパティウィンドウにて、シェア変数の名前とデータタイプを設定します。変数タイプネットワークで共有を選択します。新規のシェア変数の設定が終わりましたらOKボタンを押しますと、プロジェクトエクスプローラウィンドウにある名称未設定ライブラリ1の下に新しくシェア変数が現れます。



  3. ホストコンピュータにある VI シェア変数を使用するには、プロジェクトエクスプローラウィンドウにあるマイコンピュータを右クリックして、 新規 » VI と選択して新しい VI を追加します。名称未設定の VI が開いてプロジェクトに追加されます。

  4. プロジェクト内の VI でシェア変数の読み書きを行うには、シェア変数ノードを使用します。シェア変数ノードをブロックダイアグラムに配置する最も簡単な方法は、シェア変数をブロックダイアグラムにドラックアンドドロップすることです。シェア変数はデフォルトでは読み取りのモードになっていますが、右クリックして書き込みに変更を選択することで書き込みモードとして使用できます。



クライアントコンピュータ

  1. ネットワークと通してクライアントコンピュータからシェア変数にアクセスするには、シェア変数制御器を使用します。シェア変数制御器はホストコンピュータに置いたシェア変数ノードとは異なります。シェア変数の読み書きを行うための VI はプロジェクトの中にある必要はありません。

  2. フロントパネルを右クリックして制御器パレットを開き、 I/O » シェア変数制御器 をクリックしてフロントパネルに配置します。



  3. このシェア変数制御器を他のコンピュータで作成したシェア変数に関連付けます。シェア変数ノードの右側にある下矢印をクリックして、参照を選択すると、シェア変数を参照ウィンドウが開きます。ネットワークコンピュータの下からシェア変数を作成したコンピュータを選択します。そのコンピュータを広げていくと、その中に配置されているシェア変数ライブラリの名前を見ることができます。それを更に広げていくとアクセスしたいシェア変数を見つけることができます。そのシェア変数を選択して OK ボタンを押しますと、シェア変数のリファレンスを開くことができます。

  4. シェア変数の読み書きを行うには、シェア変数制御器を DataSocket 読み取り関数や DataSocket 書き込み関数に配線します。これらは データ通信 » DataSocket のパレットにあります。 DataSocket 書き込み関数はどんなデータタイプでも読み取りますが、シェア変数と同じデータタイプの定数を配線する必要があります。また、書き込む場合も同じように正しいデータタイプを配線します。データ入力端子を右クリックして制御器を作成しないでください。データタイプが指定されません。下図は倍精度数値のシェア変数に読み書きを行う例になります。



関連リンク:
KnowledgeBase 4GQBSBQ7: Why do my Network-Published Shared Variables Appear with Question Marks in the Project Explorer Under Dependencies?
KnowledgeBase 3S8AETIH: Troubleshooting Network-Published Shared Variables
Developer Zone Tutorial: Using the LabVIEW Shared Variable


添付:





報告日時: 02/05/2009
最終更新日: 08/16/2009
ドキュメントID: 4U4DMQ00