Archived: 高速デジタイザのトリガホールドオフ機能とは何ですか?

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ハードウェア: Modular Instruments>>High-Speed Digitizers (Scopes)

問題:
NI-SCOPEで高速デジタイザを構成し、トリガホールドオフ機能を使用したいです。どのように動作するのでしょうか?


解決策:
トリガホールドオフは、トリガと次のレコード開始までの最小時間です。複数レコードもしくはマルチレコード、レコードがハードウェアタイミングである集録でのみ使用します。この機能は、"集録時間"枠を超えたトリガを無視する必要がある場合に使用します(下記の図を参照)。

高速デジタイザをプログラミングする際に、下記のパラメータ等を指定する必要があります。

  • 最小レコード長: 集録したいサンプル量。
  • サンプルレート: 上記のパラメータで指定したサンプルを集録したい速度。
  • 基準位置: 格納されたプレトリガとポストトリガ数を判断する。レコードのパーセント(0~100)で指定します。

下記の図で、高速デジタイザは、集録している信号が緑色の線において低い値から高い値(立ち上がりエッジ)で設定した電圧レベルを超えた場合にトリガを受け取るように構成されています。この基準位置は30%です。これは最小レコード長パラメータで指定したサンプルの30%はプレトリガサンプルで、70%がポストトリガであることを意味しています。

高速デジタイザは集録を開始(初期化を呼び出し)したらすぐにプレトリガデータの集録を開始します。一度プレトリガのサンプル要件(この場合は30%のレコード長)に達したら、デジタイザはトリガを受け取ります。トリガを受け取った後、デジタイザはポストトリガのデータ要件(この場合は70%のレコード長)に達するまで循環バッファでポストリガデータのストリーミングを開始します。下記の図に描かれている集録時間枠は、全データレコードを格納するために必要な合計時間です。すべての高速デジタイザでは次のレコードをリアームする必要があるため、個々のマニュアルに最小ホールドオフ時間が明記されています。この場合、トリガホールドオフ時間はトリガ(NI 5112およびNI 5911での実行)から開始することを前提としています。

集録時間とトリガホールドオフのタイミング


トリガ

受け取り

解説

T1

なし

トリガT1はNI高速デジタイザボードではバッファで十分なプレトリガスキャンがないために受け取られません。詳細については、下記に添付したNI-SCOPEユーザマニュアルの3~19ページにある「Initiating an Acquisition」の章を参照してください。

T2

あり

バッファで十分のプレトリガスキャンがあります。

T3

なし

集録中に発生しています。集録中に発生するトリガは無視されます。

T4

なし

トリガホールドオフ時間中に発生しています。トリガホールドオフ時間中に発生したトリガは無視されます。

T5

あり

バッファで十分のプレトリガスキャンがあり、トリガホールドオフ時間はすでに過ぎています。

T6

なし

集録中に発生しています。集録中に発生するトリガは無視されます。



関連リンク:
マニュアル: NI High-Speed Digitizers Help

添付:


TriggerHoldOffImage.gif - TriggerHoldOffImage.gif


報告日時: 05/15/2003
最終更新日: 05/31/2012
ドキュメントID: 2XEH4EWD