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DSAデバイスにおけるクロストークはどのように測定していますか?



ハードウェア: Modular Instruments>>Dynamic Signal Acquisition and Analysis (DSA)>>PXI-4461, Modular Instruments>>Dynamic Signal Acquisition and Analysis (DSA)>>PXI-4462, Modular Instruments>>Dynamic Signal Acquisition and Analysis (DSA)>>PXI-4492, Modular Instruments>>Dynamic Signal Acquisition and Analysis (DSA)>>PXI-4494, Modular Instruments>>Dynamic Signal Acquisition and Analysis (DSA)>>PXI-4495, Modular Instruments>>Dynamic Signal Acquisition and Analysis (DSA)>>PXI-4496, Modular Instruments>>Dynamic Signal Acquisition and Analysis (DSA)>>PXI-4498, Modular Instruments>>Dynamic Signal Acquisition and Analysis (DSA)>>PXIe-4492, Modular Instruments>>Dynamic Signal Acquisition and Analysis (DSA)>>PXIe-4496, Modular Instruments>>Dynamic Signal Acquisition and Analysis (DSA)>>PXIe-4497, Modular Instruments>>Dynamic Signal Acquisition and Analysis (DSA)>>PXIe-4498, Modular Instruments>>Dynamic Signal Acquisition and Analysis (DSA)>>PXIe-4499

問題:
DSAデバイス(例えば、PXIe-4464)の仕様書には、以下に示すようなクロストークに関する表が掲載されていますが、どのように表を見れば良いのか、また、どのようにこれらの数値を得ているのかわかりません。



この表の見方と、クロストークの測定手順について教えてください。

解決策:
測定手順:

測定手順は以下の通りです。
なお、ここではクロストークを測定するチャンネルをCh0としています。
  1. Ch0にDC電圧(例えば、0.1Vなど)を印加する
  2. 各ゲインにおけるCh0の電圧値を測定(測定結果をそれぞれV1(30dB)、V1(20dB)、…などとする)
  3. 次に、AC電圧を他のチャンネル(CH1, CH2, CH3など)に印加する(印加AC電圧の詳細は以下に記載)
  4. 再び、各ゲインにおけるCh0の電圧値を測定(測定結果をそれぞれV2(30dB)、V2(20dB)、…などとする)
  5. V1とV2の差分をとることで、各ゲインにおける他チャンネルに入力されたAC信号によるクロストークを得ることができます
印加AC電圧について: 

ここではPXIe-4464を例に説明します。AC電圧の周波数は、仕様書の通り検査するのであれば、1kHzと92.2kHzの2種類です。またAC電圧の振幅は、表の最後に記載されている通り「-1dBFS または 8.91Vpkのいずれか小さい方」です。dBFSとは、信号の大きさの単位の一つで、FSはフルスケールの略です。デジタルで表現可能な最大値を基準として、信号の大きさをdBで表したものとなります。このクロストーク表におけるdBFSの基準値は、Ch0の各ゲインにおける入力可能な最大電圧値(Vpk)となっています。つまり、

-1dBFS = 20 * Log(AC電圧の振幅 / Ch0におけるVpk)

の関係より、AC電圧の振幅をVacとすると、

Vac = Vpk * 10^(-0.05) = Vpk * 0.891

からAC電圧の振幅が計算ができます。

また各ゲインにおけるVpkは、仕様書に記載されているか、あるいは、

Vpk = 10 / 10^(ゲイン(dB) / 20)

から計算できます。

PXIe-4464における入力AC信号の振幅計算の具体例を以下に示します。

表の数値の意味

表から読み解くと、隣接チャンネル(例えば、Ch1)に1kHzの信号を与えた場合、ゲインを30dBに設定したCh0に対しては、-145[dbc]程度のクロストークが発生すると記載されています。つまり、Ch0に入力している信号に対して、10^(-145 / 20) = 5.62E-8倍程度のクロストークがCh0で発生し得るということです。

関連リンク:
技術サポートデータベース 28MF7JQO: アナログ入力チャンネルにおける、予想外の電圧値、浮動およびクロストークの対処方法
製品マニュアル: NI PXIe-4464(PDF)
製品マニュアル: NI 4461/4462(PDF)
製品マニュアル: NI 447x(PDF)
製品マニュアル: NI 449x(PDF)
製品マニュアル: NI USB-443x(PDF)
製品マニュアル: NI PXIe-4480/4481(PDF)


添付:





報告日時: 12/05/2016
最終更新日: 12/06/2016
ドキュメントID: 7G4MPF4B