NI 9237がNI 9219よりも優れている点



ハードウェア: CompactDAQ>>Analog Input Modules>>NI 9237, CompactDAQ>>Analog Input Modules>>NI 9219

問題:
歪みゲージからデータを集録する際に、CompactDAQまたはCompactRIOの使用を検討しています。検討しているモジュールは、NI 9237ブリッジモジュールとNI 9219ユニバーサルアナログ入力モジュールです。
NI 9237がNI 9219よりも優れているのはどのような点ですか?


解決策:
NI 9237がNI 9219に比べて優れている点のうち、主だった点は下記のとおりです。
  • サンプリングレート: NI 9237が50 kS/sなのに対して、NI 9219は100 S/sです。

  • 励起電圧値: NI 9237は最大10 Vまでプログラム的に励起電圧値を変更可能です。一方NI 9219は、ブリッジタイプと負荷抵抗値によって励起電圧値が2.0もしくは2.7 Vに固定されています。

  • 遠隔測定: 使用するセンサがデータ収集モジュールから離れている場合、リード線抵抗によって測定に影響を及ぼします。NI 9237には遠隔測定用の高インピーダンス入力ラインがあるため、リード線の抵抗による電圧降下を排除することができ、正確な計測が可能になります。しかし、NI 9219にはこのような遠隔測定用の入力がないため、リード線の抵抗により測定誤差が生じます。

  • 入力レンジ: NI 9237の標準入力レンジは±25 mVですが、NI 9219のレンジはハーフブリッジモードで±500 mV、フルブリッジモードでは±62.5 mVもしくは±7.8 mVです。

  • クォータブリッジ構成: NI 9237、NI 9219の両者ともハーフブリッジ構成用の組み込み式抵抗を内蔵しています。NI 9237では、クォータブリッジ構成用アクセサリ(NI 9944/9945)を入力する端子があります。これらのアクセサリは、120 Ωまたは 350 Ω の抵抗を供給し、クォータブリッジ回路を構成します。NI 9219用アクセサリには存在しないため、NI 9219でホイートストンブリッジを完成させることはできません。
    クォータブリッジ構成で計測する際には2線式抵抗での計測ですが、2線式ではブリッジ出力の感度が低下します。また、3 線式抵抗での計測をサポートしていません。

要約としては、NI 9219ユニバーサルモジュールは、高いサンプリングレートを必要としない、かつ、遠隔測定を必要としない場合における基本的な歪み計測の場合に使用します。また、NI 9219は熱電対など歪みゲージ以外のアナログ入力もおこなうことが可能なため、さまざまな測定タイプのアプリケーションを構築することができます。

歪み測定で高サンプリングレート、遠隔測定、クォータブリッジに重点を置きたい場合には、NI 9237をお勧めします。



関連リンク:
製品とサービス: NI 9219
製品とサービス: NI 9237

製品マニュアル: NI 9944/9945 Quarter Bridge Completion Accessory User Guide

添付:






報告日時: 08/21/2007
最終更新日: 06/15/2016
ドキュメントID: 4CKH1L4G