Archived: PCI-1407でカラー・カメラを使用すると画像が歪む原因

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ハードウェア: Image Acquisition (IMAQ)>>Analog Image Devices>>PCI-1407

問題:

PCI-1407にカラーカメラを接続し、モノクロ画像を集録しようとしていますが、画像が歪んでしまいます。

これはどうしてですか?

また、どのようにすれば画像がゆがまなくなりますか?

 



解決策:

一本の信号線で伝送されるカラー・ビデオ信号としてコンポジット・カラー信号が一般に利用されています。このコンポジット・カラー信号は、モノクロテレビとの互換性をとることができるようになっていて、同期信号がある点などでコンポジット・モノクロ信号と似ていますが、クロミナンスと呼ばれるカラー情報が追加されています。この情報はサブキャリアという高い周波数の信号で、ルミナンス(モノクロ輝度信号)を変調していて、この点でコンポジット・モノクロ信号とは異なっています。画像集録ボードを使ってカラー・ビデオ信号を集録すると、このカラー情報と輝度信号の区別がつかず、画像が歪んでしまうことがあります。ですから、カラー・カメラとモノクロの画像集録ボードを組み合わせて使用するときは、こうした問題に気をつけなければなりません。

PCI-1409はアンチ・クロミナンス・フィルタを内蔵していて、このフィルタによってカラー情報を取り除き、クリアなモノクロ画像を集録することができるようになっています。しかし、PCI-1407にはこのようなフィルタがないため、カラー・カメラでモノクロ画像を集録すると画像が歪んでしまう場合があります。したがって、このようなシステムの場合は、モノクロカメラを利用するか、PCI-1409のようなフィルタ内蔵のボードを使うようにしてください。
どうしてもPCI-1407とカラー・カメラでモノクロ画像を集録する必要がある場合、自分でフィルタを作るか購入するかして、高周波のカラー信号を除去しなければなりません。

最も簡単で費用のかからない方法は、単純なローパス・フィルタです。サブキャリア周波数直前をカットオフ周波数とし、サブキャリア周波数を急激なロールオフで-20dBまで減衰させるようなフィルタを使用することでカラー信号を除去できます。しかし、この方法だと高周波数域の画像情報が失われますので、結果として、画像がぼやけてしまうという欠点があります。

もうひとつの方法としてノッチ・フィルタを使うというものがあります。サブキャリア周波数を中心に500 kHzの幅を持つノッチフィルタを使用することでよ、高周波数域の画像情報の喪失を抑えることができます。

以下の各ビデオ規格のサブキャリア周波数を参考に、フィルタを設計、もしくは選定してください。




関連リンク: Products & Services: NI PCI-1409/NI PXI-1409

添付:





報告日時: 04/22/1999
最終更新日: 11/22/2007
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