PXI Specificationでは、さまざまなPXIシャーシおよびシステムモジュールの構成することが可能です。システムインテグレータを支援するために、PXIシャーシおよびシステムモジュールの製造メーカーはこれらの製品の能力を文書化する必要があります。その最低限の文書要件がASCII文字で構成される.iniファイルに含まれています。
chassis.iniファイルは、シャーシの機能や特徴が記載されていて、シャーシの製造メーカーはこのファイルを提供することが求められています。しかし、PXIシステムの機能や構造を記載するためにシステムコントローラのアーキテクチャも記載されている必要があります。シャーシ情報にPXIシステムの構成やシステムのコントローラ構成などの情報を加えたものが1つのシステム初期化ファイル、pxisys.ini(PXI System Initialization)となります。
あらゆるPXIシャーシとコントローラの組み合わせに対して、それぞれのpxisys.iniファイルが用意されています。 システムコントローラの製造メーカーは、システムコントローラを含む特定のシャーシモデルに対するpxisys.iniファイル、もしくは任意のchassis.iniファイルを読み取り、対応するpxisys.iniファイルを生成できるユーティリティを提供しています。
すべてのナショナルインスツルメンツ(NI)社製PXIシャーシは、chassis.iniファイルを含むCD ROMディスクとともに出荷しています。NI PXIコントローラも利用している場合、コントローラとシャーシの組み合わせに対するpxisys.iniファイルをウェブサイトからダウンロードすることができます。 (chassis.iniファイルを使用する必要のないユーザは、下記の関連リンクにある『
Getting Started: PXISYS.INI』を参照してください。)
システムインテグレータは.iniファイルを読むことができますが、構成ユーティリティやデバイスドライバによって使用させることができます。デバイスドライバや他のユーティリティソフトウェアは、システムに関する情報を判断するためにpxisys.iniファイルを読み取ります。デバイスドライバは、chassis.iniファイルを直接読み取る必要はありません。たとえば、pxisys.iniファイルはドライバソフトウェアを使用することで、SCXIバックプレーンのインタフェースとなるPXI-1010シャーシのスロット8を識別することができます。さらに、pxisys.iniファイルは PCI論理アドレス(PCIバス、デバイス、および機能番号)を対応するPXIスロット番号にマッピングして、デバイスドライバがPXIモジュールのスロットを識別できるようにします。
pxisys.iniファイルをインストールする方法については、『
技術サポートデータベース 2CFE965P: Slot Detection of PXI Modules』を参照してください。初期化ファイルの詳細については、PXI specificationを参照してください。