E-シリーズのDAQボードを用いて再トリガ可能なアナログ入力を行うにはどのような設定を行えばよいのですか?



ハードウェア: Multifunction DAQ (MIO)>>E Series

問題:
PFI0にデジタルトリガ信号が入力されるたびに、毎回指定したサンプル数だけアナログ集録を行いたいと思っています。有限サンプルのトリガ入力が可能なことは知っていますが、この場合は一回の測定のみで、再度ハードウェア的にトリガ待ちの状態にすることができません。このようなアプリケーション実現のためにはどのような設定を行う必要があるのでしょうか?

 

 

ほかの同様な要求として以下の場合があります。

データ集録(DAQ)ボードでオシロスコープのような動作をさせたい。

有限のサンプルを集録後、次のトリガ待ちまでの時間をできるだけ短くしたい。



解決策:
ナショナルインスツルメンツのDAQボードのアナログ入出力では、ハードウェアによる再トリガの機能は備えていません。しかし、E-シリーズデータ集録ボードに搭載されている二つの汎用カウンタを利用することで再トリガ可能なアナログ入力測定を行うことが可能です。

 

この方法では、カウンタを再トリガ可能な有限パルス出力として利用し、その出力パルスを連続集録のアナログ入力の外部クロックとして利用することで、希望の動作を実現します。

はじめに、カウンタを再トリガ可能な有限パルス生成を行うようにプログラムします(ツールバーのヘルプ→サンプルの検索よりサンプルファインダを開くと、パルス生成のサンプルとして再トリガ可能なパルス生成のサンプルをみつけることができます)。

次に、カウンタより生成された有限パルスをアナログ入力のサンプルクロックとして使用するようにプログラムします。NI-DAQmxを使用している場合は、DAQmxタイミングのソースの入力で、I/O定数を作成し、カウンタ出力を指定します。このときデフォルトでは、Ctr0 Outなどの端子名は表示されませんので、I/O定数を右クリックし"I/O名フィルタ設定"を選択し、"上級端子を含める"にチェックを入れます。この操作によりCtr0 Outなどの端子を選ぶことができるようになり、カウンタの出力を外部で接続しなくても内部で接続することができます。
アナログ入力の際のサンプリングレートはカウンタが出力するパルス列の周波数で決めることができます。
詳細は添付のサンプルをご参照下さい。

 

この方法は、デジタルトリガだけでなく、アナログトリガでも応用できます。

アナログ入力の集録で、スタートトリガをアナログエッジトリガとして指定すると、トリガレベルで指定した値にになるたびにAI Start Trigからパルスが出力されますので、このパルスをカウンタのスタートトリガのソース信号に指定すると、アナログエッジトリガでの再トリガ機能が実現できます。

添付の”Retriggerable AnalogEdgetrigger AI.vi”をお試しください。

Retriggerable AnalogEdgetrigger AI.viは、LabVIEW7.1で作成し、アナログトリガが可能なEシリーズDAQボードで動作確認しました。



関連リンク:
KnowledgeBase 15JBOEWW: How Can I Perform a Retriggerable Acquisition with LabVIEW?
KnowledgeBase 2P5EJFUV: How Can I Set the Counters on My E Series DAQ Card to Achieve a Re-Triggerable Analog Input Acquisition?
KnowledgeBase 1VQ9J3LL: How Do I Configure an Analog Input Acquisition with Multiple Triggers on an E Series DAQ Board?
KnowledgeBase 2JDFL3XA: Finite Pulse Train Generation Triggered by Both Rising and Falling Edges of a Trigger Pulse Using Analog Triggering
Developer Zone Example: Retriggerable Analog Input with Two DAQ-STC Counters (LabVIEW)
Developer Zone Tutorial: Tips and Techniques in Data Acquisition Triggering - NI-DAQmx
Developer Zone Tutorial: Tips and Techniques in Data Acquisition Triggering - Traditional DAQ

添付:
Retriggerable AnalogEdgetrigger AI.vi

再トリガ可能なアナログ入力.vi - 再トリガ可能なアナログ入力.vi



報告日時: 09/06/2002
最終更新日: 01/03/2008
ドキュメントID: 2P5EJFUV