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ターボチャージャエンジンのPCベース品質検査システム


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Datappli Inc.社
博士、解析スペシャリスト
Bruce A. Ammons 氏
エンジニアリングマネージャー
Craig S. Mira 氏

ターボチャージャエンジン振動テスト
■ LabVIEW™ RT 開発システム
■ 音響/振動ツールキット
■ DSAボード
■ RTシリーズデータ集録
■ SCXI™
背景
安定状態のパラメータおよび振動の限界監視など、ターボチャージャの回転を検査する製造テストシステムを開発する。

ソリューション

テスト装置をリアルタイムに制御し、重要なパラメータの監視とデータの集録を行い、合否判定をオペレータに伝えるシステムを構築する。

はじめに
自動車業界やエンジンメーカーを対象としてOEM(相手先商標製造)供給を行っているIHI Turbo America社(石川島播磨重工業株式会社の子会社)は、自動車やオートバイ用の超小型モデルから船舶用大型ディーゼルエンジン向けのフルサイズモデルまで、さまざまなターボチャージャを製造しています。IHI社は、自動車メーカーの「ビッグ3」向けにも信頼性の高いターボチャージャを供給し、自動車の効率およびパワー向上に貢献しています。IHI Turbo America社は、出荷するターボチャージャすべての品質を保証します。品質管理は同社の業務の中で重要な位置を占めており、生産する製品すべてに対してテストを行っています。今回、新しい生産ライン用の自動ターボチャージャ品質検査システムを必要としていました。数社のシステムを比較検討した結果、IHI Turbo America社は、ナショナルインスツルメンツアライアンスプログラムのセレクトインテグレータのメンバーであるDatappli社を指定し、電子機器およびソフトウェアによるターンキー方式のテストシステムを構築することにしました。



システム要件
テストシステムでは、ターボチャージャを固定し、80,000rpmまでテスト速度を上げ、振動を解析、回転を停止、そしてターボチャージャの固定解除を行います。テスト中は軸および縦クランプや他の重要な変数を監視します。テスト中にクランプが外れた場合、ただちに緊急停止(e-stop)が実行されます。OSによる遅延などがあってはなりません。サイクル時間は、テスト全体で1分以下にする必要がありました。テストシステムにおいて、クランプやその他の重要な変数が正常に動作しない場合、部品はテスト中に自己破壊できるようにします。そうしないと、他のテスト機能が安全上の重大な問題を引き起こすおそれがあるからです。たとえば、テスト室のドアがしっかり閉じていない場合、惨事をもたらす可能性もあります。回転テストにおいて、部品のバランスが正しくとれているかも確認します。バランスが保たれていない場合、その部品は自己破壊が可能です。そして、規定の速度において、部品は定められたパラメータ範囲を超えた振動をしてはなりません。この機能テストシステムには、下記のようないくつかの要件がありました。
  • 製造速度の要件を満たすためにテストサイクル時間は1分未満
  • 安定したリアルタイムオペレーティングシステムをベースにした信頼性の高い緊急停止(e-stop)機能(高速テストを行うシステムには高い安全性が必要)を有すること
  • 高精度な振動テスト。
  • テスト装置の確実な制御(クランプによる固定、最大回転数80,000rpm、テスト実行、停止、クランプからの固定解除)


IHI Turbo America社のターボチャージャエンジン品質検査システムではナショナルインスツルメンツのLabVIEW RTとハードウェアが使用されています。

ナショナルインスツルメンツ製品をベースにしたシステム

このシステムにおいて、安全性が第一の条件でした。そこで、ナショナルインスツルメンツのLabVIEW RTを採用し、このプロセスをリアルタイムで制御することにしました。LabVIEW RTの場合、Windows がクラッシュしてもテストの継続は可能です。システム全体に対してLabVIEW RTを使用することで、システムが複雑になることが避けられ、デバッグも対話式により簡単に行うことができました。複数の言語で個々の制御ルーチンを記述する必要もありませんでした。LabVIEWでプログラムを記述し、そのコードをコンパイルしてRTシリーズデータ集録(DAQ)ボードにダウンロードするだけでした。プログラムの変更は不要でした。このシステムに、ナショナルインスツルメンツのハードウェア製品も採用しました。

デジタル制御

信頼性の高いリアルタイムe-stop制御のために、プログラマブルロジックコントローラ(PLC)の代わりに、低コストのRT シリーズDAQボードを選択しました。そして、オペレーティングシステムに対する要件は、Windowsオペレーティングシステムでしばしば生じるレイテンシを回避するということでした。Windows NTがクラッシュした場合でも、RTシリーズのボードは安定した動作を継続します。e-stopに支障をきたすシステム遅延はあってはなりません。そのため、すべてのデジタル入出力は、ナショナルインスツルメンツのRTシリーズDAQボードに接続されています。テスト中、クランプに障害が発生したり、テスト室のドアが開いた場合は、e-stop機能がただちに作動します。RTシリーズのボードは、Windowsオペレーティングシステムとは別に独立して動作しているため、タイミングには確定性があり、e-stop機能の作動前に遅延が生じることはありません。クランプによる部品の固定と解除、およびバルブの開閉などのシーケンスを制御するデジタル制御エンジンはRTシリーズボードにダウンロードされ、共有メモリを使用してWindows上で動作するメインプログラムと通信します。

振動テスト
振動データは、アンチエイリアスフィルタと加速度計用のICPR電源を内蔵したナショナルインスツルメンツのダイナミック信号集録(DSA)ボードを使用して集録します。当社がこのDSAボードを選択したのは、S/N比が高く、加速度計を直接端子台に接続できるからでした。そして、加速度計用の電源やアンチエイリアスフィルタを別途用意する必要がないため、購入する機器が減り、設置やトラブルシューティングにかかる作業も軽減できました。DSAボードは取り付けが簡単で、複数の機器を結線する必要もありません。DSAボードは、当初、価格が高いと感じましたが、追加デバイスが不要で、取り付けやデバッグに時間・労力を要さないため、結果的にコストを削減できました。振動データの解析には、加速度計の調節、電圧計測値データを工学単位データへの変換、そして工学データの解析を行うツールが備わっているナショナルインスツルメンツのLabVIEW音響/振動ツールセットを
使用します。このツールセットを使用すると、ツールを自分たちで作成する必要がないため、プログラミングとデバッグに要する日数が短縮できます。必要な機能のプログラミングとデバッグを行う画面を作成するだけです。その結果、数日かかっていたプログラミングが数時間で完了しました。
PID制御油温、油圧、空気圧、およびターボ速度の制御は、スタンドアロン型のPID(Proportional Integral Derivative)コントローラを使用しました。そして、RS-485を使用してコマンドの送信やポイントの設定を行ったため、
ホストコンピュータは、シーケンス、データ集録、および解析を行う時間が十分確保できます。

PID制御
油温、油圧、空気圧、およびターボ速度の制御は、スタンドアロン型のPID(Proportional Integral Derivative)コントローラを使用しました。そして、RS-485を使用してコマンドの送信やポイントの設定を行ったため、ホストコンピュータは、シーケンス、データ集録、および解析を行う時間が十分確保できます。



データ集録
データ集録システムでは下記のような条件を満たす必要がありました。
● 高度な熱電対調節が可能なデバイスであること(このために、EシリーズのボードとSCXIの信号調節デバイスを選択)。また、他のフィルタ付きチャネルを使用してノイズも低減。
● データ集録エンジンが、テスト全体にわたって継続的にデータ集録を行うこと。データは1,000サンプル/秒でサンプリングされ、100サンプル毎に平均を取り、1秒あたり10サンプルであること。
● 油の流量(高い場合はリークのおそれあり)や圧力(低い場合は問題あり)など、重要なチャネルを継続的に監視すること。規定の限界値を超えるチャネルがあった場合、ただちにテストを停止すること。
● 部品がクランプに正しく固定された後、制御エンジンがテストシーケンスを制御すること。制御エンジンは、部品に注油を行い、ターボチャージャの回転数を動作速度である約80,000rpmまで上げ、
回転速度が安定したら、15秒おきにデータの平均を算出し、過度な振動が見られないか部品をテストする。テスト終了後、ターボチャージャの回転を止め、ターボから油を排出すること。


IHI Turbo America社は、出荷するターボチャージャすべての品質を保証します。


手動制御スクリーン
テストシーケンスを最適化するために、さまざまなパラメータを試す手動制御スクリーンを作成しました。それは、スクリーン上のコントロールを使って、テストシーケンス全体を実行します。PIDパラメータを調整すると、グラフには、選択したチャネルの修正された値がリアルタイムに表示されるため、即座に結果を得ることができます。また、スクリーンを使用して、すべてのチャネルを監視し、合否判定の基準が適切であるかを確認することもできます。

結果
Datappli社は、ナショナルインスツルメンツのハードウェアとソフトウェアプラットフォームをベースにして、コストパフォーマンスのよいソリューションを構築しました。このシステムは、高速かつ精度が高く、オペレータインタフェースがシンプルなため、オペレータのトレーニングにも時間がかかりません。IHI Turbo America社は、ナショナルインスツルメンツのLabVIEW RTを使用することで、このシステムの導入にかかるコストを約50パーセント節約することができました。LabVIEW RTおよびRTシリーズのハードウェアは、ターボチャージャテストシステムで使用されるPLCに替わる、効率のよい効果的な選択肢といえます。このターボチャージャテストシステムで必要となる高度な制御は、PLCでは実現不可能だったでしょう。
Datappli社は現在、IHI Turbo America社の手動オペレーティングテストシステムと入れ替えるため、今回のシステムに似た新たなシステムの見積を作成しています。IHI Turbo America社がこの新しいテストシステムに望むものは、時間短縮とテスト精度の大幅な向上です。現在の手動システムは、人間が操作するために生じる問題を抱え、テスト結果の精度に影響を及ぼしています。IHI Turbo America社のプロジェクトエンジニアを務めるPaul Dykstra氏は「生産現場で多数のLabVIEWアプリケーションを見かけますが、非常にすばらしい。」とコメントしています。

お問い合わせ

E-mail: salesjapan@ni.com Tel: 0120-527196 Fax: 03-5472-2977

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Single-Board RIO