NI Volume License Managerとは何ですか？

NI Volume License Manager（NI VLM）は、NIソフトウェアのライセンス管理と運営が行えるツールです。NI VLMがインストールされたコンピュータはライセンスサーバと呼ばれ、 エンドユーザのコンピュータはクライアントコンピュータと呼ばれます。NI VLMは、サーバコンピュータでホストされ、企業のライセンスに関する担当者として任命されたライセンス管理者が操作を行います。クライアントコンピュータは、ソフトウェアを起動する前にNI VLMからの権限を確認するように構成されます。

NI VLMは、業界標準のライセンス管理ソフトウェア、FLEXnet Publisher（旧名: FLEXlm）がベースとなっています。しかし、大企業の多くでは、すでにFLEXnet Publisherが実装されている場合があります。NIが提供するライセンスは、FLEXnet Publisherの実装に準拠するため、NIがお客様に送付するライセンスファイルがそのまま使用できます。会社がNI VLMを使用しないと決定した場合、FLEXnet Publisherの実装に関するサポートはできませんが、そこに追加するライセンスファイルはサポートします。

FLEXnet Publisheベースのライセンス管理システムを使用することで、NI VLMユーザは正確な記録を保持でき、将来ソフトウェアを購入する上で参考となるソフトウェア利用数を把握することができます。また、NI VLMユーザは、各シート毎に1つあるシリアル番号の代わりに、製品ごとに1つのシリアル番号だけとなります。これは、ソフトウェアがインストールされている場所を識別するための複雑な管理表による保守を回避します。さらに、NI VLMユーザは、FLEXnet Publisherが法的同意を施行するライセンス契約に準拠していることを証明することができます。

NI VLMは、NIボリュームライセンスプログラム（VLP）のお客様向けに無償で提供しています。NI VLPは、5ライセンス以上の同一NIソフトウェアパッケージの所有もしくは新規購入にてご利用いただけます（ベースパッケージは対象外です）。追加できるソフトウェア数に制限はありません。NI VLPには、数量割引や標準サポート・保守プログラム（SSP）がなど多くの特典があります。

FLEXnet Publisherを超えるNI VLMの利点

• NI VLMは、直感的なユーザインタフェース、標準FLEXnet Publisherコマンドや機能を備えています。そのため、ライセンス管理者はFLEXnet PublisherもしくはNIソフトウェアの詳細を知る必要はありません。
  
  
• ネットワークにアクセスすることがないコンピュータに対して非接続ライセンスやホームライセンスを作成できます。（FLEXnet PublisherのBORROW機能は初期設定時にネットワーク接続が必要です。）非接続ライセンスまたはホームライセンスは、管理者が指定した期間（非指定も可能）利用でき、ライセンスファイルはUSBドライブやEメールで転送することができるテキストファイルです。
  
  
• オーバードリフトは、購入したライセンス数以上にライセンスを使用したい場合でも事前購入なしで使用できる権限を与えます。超過分は、後払いとして使用時の支払い、もしくはプログラム更新時の支払いを選べます。
  
  
• NIソフトウェアに基づいてNI VLMからネットワークインストーラを作成できます。通常インストール終了後、ネットワークインストーラはライセンスをチェックアウトするため自動的にクライアントコンピュータからNI VLMサーバへ指し示し、インストールしたソフトウェアのライセンスを得るため、NI VLMへ権限要求を送ります。NI VLMを構成して自動的に権限要求を許可したり、手動で許可したり、拒否したりすることができます。
  
  
• NI VLMは、ライセンス使用率をテキストファイルに記録します。

具体的な使用方法は、NI Volume License Managerスタートアップガイドを参照してください。

技術サポートデータベース 3KPEI86E: NI Volume License Managerスタートアップガイド
FLEXnet Licensing End User Guide