ダイナミック信号アナライザ(DSA)のゲインはどのようにして設定すればよいのでしょうか？

使用ソフトウェア: Driver Software>>NI-DAQmx
使用ソフトウェア・バージョン: N/A
使用ソフトウェア・バージョンに特化: N/A
二次のソフトウェア: Driver Software>>NI-DSA

問題: DSAデバイスのゲインはどのようにして設定すればよいのでしょうか？

解決策: 44xx シリーズのDSAデバイスと45xxシリーズのDSAデバイスでは入力ゲインの設定の方法が異なります。

44xx シリーズ

NI 445xデバイスは-20dBと60dBまでの範囲で10dB毎にゲインを設定することができ、NI 4461デバイスは-20dBから30dBまで10dB毎にゲインを選択することができます。NI 447xデバイスはゲインの選択はできません。例えば、20dBは（20dB = 20 log(10)より）ゲインを10に設定したものと等しくなります。これは入力信号が10倍に増幅されることを意味しており、その際の入力範囲は±10Vとなります。このレンジは入力することのできる最大及び最小の電圧値を決定します。ゲイン及びレンジの情報に関してはデバイスのスペックをご参照下さい。

LabWindow/CVIやCなどでNI-DAQ関数を使用して設定する場合、ゲインにはdB単位で設定を行う必要があります。LabVIEWで設定を行う場合、AI Config VIの入力範囲のパラメータで設定することができます。

以下の表がNI 445x、4461、447x DSA デバイスそれぞれに対するゲインの設定及び電圧のレンジを表しています。

NI 4461
ゲイン		最大入力範囲
線形	対数
0.1	-20 dB	+/- 42.4 V
0.316	-10 dB	+/- 31.6 V
1	0 dB	+/- 10.0 V
3.16	+10 dB	+/- 3.16 V
10	+20 dB	+/- 1.00 V
31.6	+30 dB	+/- 0.316 V

NI 4472/4472B/4474
ゲイン		最大入力範囲
線形	対数
1	0 dB	+/- 10.0 V

　

NI 4451/4452
ゲイン		最大入力範囲
線形	対数
0.1	-20 dB	+/- 42.4 V
0.316	-10 dB	+/- 31.6 V
1	0 dB	+/- 10.0 V
3.16	+10 dB	+/- 3.16 V
10	+20 dB	+/- 1.00 V
31.6	+30 dB	+/- 0.316 V
100	+40 dB	+/- 0.100 V
316	+50 dB	+/- 0.0316 V
1000	+60 dB	+/- 0.0100 V

45xx シリーズ



NI 455xデバイスは-20dBから60dBの範囲で10dB毎にゲインの設定が可能です。

LabVIEWよりNI-DSAを使用してゲインの設定を行うには、NI-DSA Set input Voltage VIを使用して入力範囲を設定して下さい。LabWindows/CVIやCなどでNI-DSAの関数を使用して設定を行うには次の関数で入力範囲を設定して下さい。

以下の表がNI 455x DSAデバイスのゲインの設定及び一致する電圧入力範囲を表しています。左端の値が"voltageRange"への引数として入力する値であり、右側の電圧入力範囲を決定します。

NI 4451/4452
ゲイン			最大入力範囲
voltageRange	線形	対数
0	0.1	-20 dB	+/- 42.4 V
1	0.316	-10 dB	+/- 31.6 V
2	1	0 dB	+/- 10.0 V
3	3.16	+10 dB	+/- 3.16 V
4	10	+20 dB	+/- 1.00 V
5	31.6	+30 dB	+/- 0.316 V
6	100	+40 dB	+/- 0.100 V
7	316	+50 dB	+/- 0.0316 V
8	1000	+60 dB	+/- 0.0100 V

NOTE: ゲインの値は電圧の読み取り値には影響を及ぼしません。ゲインは入力範囲、分解能などデルタ-シグマ変換器での16ビットの分解能を使用したパフォーマンスに影響します。

関連リンク: NI PXI-4461 Specifications NI 447X User Manual PCI-4451/4452/4453/4454 User Manual

添付:





報告日時: 04/30/1999
最終更新日: 12/05/2004
ドキュメントＩＤ: 1KTGIC0O