niScope Fetch関数の設定方法



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二次のソフトウェア: Driver Software>>NI-SCOPE

問題: デジタイザ用の関数を使用して連続集録を行おうとしています。また、ディスクへのストリーミングも考えています。そのときはFetchの関数を使うと思うのですが、設定方法がよくわかりません。

解決策: デジタイザ用の関数、NiScope Fetch.viにはSignle Waveform>Cluster/1D I8/1D I16/1D I32/1D DBL/Waveform Data TypeとMulti Waveform>1D Cluster/2D I8/2D I16/2D I32/2D DBL/1D Waveform Data Typeなどの選択ができます。いかにそれぞれのデータタイプの説明をします。

  • Single Waveform
    こちらは1チャンネルのみ使用する場合に選択します。

    1D I8:このデータタイプは1サンプルあたり8ビットのデータを使用します。1サンプル8ビットのデータが1次元の配列として出力されてきます。1サンプルあたりに使用するデータ量が少ないため、高速のデータ集録に向いています。ただし、8ビット以上のデジタイザを使用した場合、より重要な8ビットのみが利用され、下位のビットは失われます。よってデータの精度も8ビットとなります。

    1D I16:このデータタイプは1サンプルあたり16ビットのデータを使用します。1サンプル16ビットのデータが1次元の配列として出力されてきます。NI5122や5124など12ビットのデジタイザのデフォルト設定はこちらです。実際にデータが入る領域は12ビット分ですが、4ビットは空データが付いてきますので、データ量としては16ビットになります。

    1D I32:このデータタイプは1サンプルあたり32ビットのデータを使用します。1サンプル32ビットのデータが1次元の配列として出力されてきます。精度が16ビット以下のデジタイザでは使用しません。NI5911(8-21ビット)やNI5922(16-24ビット)のフレキシブル分解能デジタイザは、使用するサンプリングレートによって、分解能が変化します。これらのデジタイザを17ビット以上の分解能で使用する場合に、こちらを選択します。

    上記の3つの場合はすべてデータはスケーリングなしのデータになります。スケーリングなしのデータというのは、(例:8ビットの場合)0から255までの整数値でデータをあらわします。このデータを実際のデータにするためにはスケーリングが必要です。
    計算例:
    レンジが±10Vで
    8ビットのスケーリングなしのデータで、100という値は
    実際の電圧値に直すと-2.1875Vになります。
    20V(レンジ幅)÷256(ビット数)=0.078125(インクリメント)
    100(スケール前データ)×0.078125=7.8125
    7.8125-10(オフセット)=-2.1875(スケール後データ)

    下のデータタイプは上記のものと異なり、スケール後のデータが出てきますので、ユーザはデータの意味を理解しやすくなります。
    ただし、これはソフトウエアで計算を行っていますので、高速でデータ集録を行う場合は使用しないほうがよいでしょう。

    Cluster:このデータタイプはrelativeInitialX(相対開始時間:DBL), xIncrement(⊿X:DBL),wfm (波形データ:DBL配列)3つの要素からなるクラスタです。wfmの配列の要素として、スケーリングされた値(電圧値)が入っています。

    WaveformこのデータタイプはLabVIEWで使用する「波形データタイプ」として、出力します。波形データタイプの内容はt0(相対開始時間:DBL),dt(⊿X:DBL),Y(波形データ:DBL配列)になります。
    ClusterとWaveformはまったく同じデータを違うデータタイプ(クラスタ/波形データタイプ)で扱っていることになります。

  • Multi Waveform
    こちらは複数チャンネルを使用する場合に選択します。データのタイプは上と同じですが、1Dが2Dになることで、一次元であった配列が2次元になります。1チャンネルごとに1行使うので、2チャンネルなら2行ということになります。
    また、ClusterとWaveformは複数チャンネルになることでチャンネルごとのデータが要素の配列になります。

    LabVIEW7.0以降、NI-Scope2.8以降を使用してる場合はLabVIEWのヘルプ>サンプルを検索を選択することによりサンプルを検索することができます。
    NIサンプルファインダの参照タブのタスク別表示でハードウエアの入力と出力>モジュール式計測器>NI-Scope>連続集録>にあります、niScope EX Fetch Foever.vi やniScope EX Stream to Disk.viを参考してください。


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    報告日時: 07/29/2005
    最終更新日: 11/30/2005
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