Archived: RS-485ネットワークにおいてFieldPoint 1000/1001ネットワークモジュールを他のデバイスと併用することが可能ですか?

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ハードウェア: FieldPoint>>Controllers/Network Modules>>FP-1000

問題: RS-485ネットワークにおいてFieldPoint 1000/1001ネットワークモジュールを他のデバイスと併用することが可能ですか?

解決策: RS-485プロトコルは複数のデバイスが同じシリアル接続を使用すること可能です。従って、FieldPointと他のデバイスは同じシリアル接続を使用することが可能です。ただし、いくつかの点で注意を払う必要があります。

1.2線式もしくは4線式か?
FP-1000のRS-485リピータポートは4線式しかサポートしません。よって、コンピュータ側にはRS-232ポートがあり、FP-1000のRS-485リピータポートを使う場合、2線式で接続することはできません。一方、FP-1001のRS-485ポートは2線式も、4線式もサポートしているため、FP-1001は2線式でRS-485ラインを使用することができます。

2線式では、コンピュータから送信されたコマンド文字列及びデバイスからの応答文字列に基づいてソフトウェアプロトコルの互換性を確認する必要があります。一方、4線式では、モジュールのコマンドに対する応答だけを考慮すればよいです。このように、4線式は同じポートに複数のプロトコルを適用することに対してより許容度が高いことがわかります。(以下の具体例を参照してください。)

2.必要なインタフェースプログラム数
Windows環境では同時にひとつのプログラムしかシリアルポートをコントロールすることが許されてません。従ってシリアルポートでつながっているすべてのデバイスにアクセスするために、シングルインタフェースプログラムが必要になります。

3.互換性のあるソフトウェアプロトコルにはどんなものがありますか?
FP-1000とFP-1001はOptomuxプロトコルを使用しています。OptomuxプロトコルはASCIIベースのプロトコルであり、他のASCIIベースプロトコルとは互換性がありますが、バイナリベースのプロトコル(例えば、Modbus RTUとリモートSCXI)とは互換性がありません。

Optomuxでは「>」符号の後に目的アイテムに設定されている2文字の16進数ASCIIアドレスを付けて送信することによって、通信が開始されます。例えば、「>3A」を送信することによって、16進数アドレス「3A」(あるいは10進数「58」)を持つモジュールとの通信が開始されます。従って、他の条件を満たしている上に、通信に「>」符号に2文字の16進数ASCIIアドレスを使用していない他のプロトコルはOptomuxと両立することができます。詳しくはFP-1000/1001 Programmer Reference Manualを参照してください。

4.ハードウェアに対する制限
正しくアドレスを割り当てられていないハードウェアデバイスは応答しません。なぜなら、受信デバイスは受信したデータの送信元デバイスのアドレスを認識できないと返信することができないからです。正しくアドレスを割り当てられていないデバイスが送信すると(例えば、通信データが理解不能という応答を返す場合)、同じバスにおける正しく応答しないデバイスと正しくアドレスが割り当てられたデバイスが同時に通信しようとすると衝突が生じてしまいます。

具体例:
アナログデバイスの6Bモジュールに用いられるプロトコルでは、コンピュータが「>」を使用せず、「#」の後に二つの16進ASCIIアドレスを加える形で、モジュールとの通信を開始します。また、6Bモジュールはアドレスが正しく設定されないと応答しないように設計されています。これでは、FieldPointユニットへ送信されるコマンドに対して6Bモジュールは応答しません。同様に、6Bモジュールへ送信されるコマンドに対してFieldPointユニットは応答しません。しかしながら、6Bモジュールでは「成功」を表す応答文字列は「>」です。このため、2線式でFieldPointユニットと6Bユニットが共に存在している場合、6Bモジュールが「コマンド受信成功」を応答しようとすると、それがFieldPointユニットを不必要に起動させる引き金となる可能性があります。すなわち、6BユニットはFieldPointユニットに誤作動を起こす可能性があります。Optomuxプロトコルでは「#」文字が使用されていないため、FieldPointユニットは6Bユニットに誤作動を起こすことはありません。そこで、2線式では6BデバイスとFieldPointを同じネットワークに共存することを避けるべきです。一方、4線式なら送信と受信のラインに切り替えがなく、このような問題は生じないため、こういった異なるデバイスの共存が可能となります。

関連リンク: FP-1000/1001 Programmer Reference Manual
KnowledgeBase 1SRF56US : Can FieldPoint 1000/1001 Network Modules Be Used on an RS-485 Network with Other Devices?

添付:





報告日時: 12/28/1999
最終更新日: 11/21/2003
ドキュメントID: 1SRF56US