TC-120のデッドバンド率



ハードウェア: FieldPoint>>Analog I/O Modules>>FP-TC-120

問題:

TC-120のチャンネルでデッドバンド率を指定し、適用をクリックして更新したときに次の警告が出ます。

この警告はどのような意味があるでしょうか。
また、どうすれば警告を無くすことができるでしょうか。



解決策:

デッドバンドはフィルタの一種で、信号がクライアントに伝達されるために必要となるパーセント変位を指定することができます。
例えば、レンジ 0‐10V のアナログ入力チャンネルに対してデッドバンド率を1%に設定した場合を考えてみます。このチャンネルは、電圧が0.1V以上変化したときにだけ新しい値をクライアントに伝達します。0.1Vよりも小さい信号変位は無視されるので、ノイズをフィルタ除去し、ネットワークのバンド幅を軽減することができます。

しかしながら、もしデッドバンド率として“1”を入力する場合、上記の警告が出ます。この警告は単に、指定された値(この場合は“1”)がTC-120で使用可能な値と合っていないことを示しています。
警告メッセージのOKボタンを押すと、ページ下方でファイル/デバイスの競合解決オプションが確認できます。

デバイスにチェックを入れて“この設定を使用”をクリックすると、値が0.999466に変わるのが確認できます。
(※この値は、TC-120で設定可能な値の中で“1”に近い値です。詳細は後述をご参考ください。)
ここで、再び更新をクリックすると、指定した値がTC-120で設定可能な値と合っていることを示す下記の成功メッセージが確認されます。


※TC-120で使用可能なデッドバンド率について

TC-120が0.999466%を算出する根拠となっているのは分解能です。
このデバイスは分解能16ビットなので、使用可能なレヴェルは 2^16 = 65536 [レヴェル]です。
ここで、レヴェルの最大値(65536)が100%(デッドバンド率)であるとすると、1レヴェルのデッドバンド率は、100/65536 = 0.0015259% と計算されます。
前述の0.999466が、0.0015259の倍数であることに注目してください。デッドバンド率として指定する値によって、その値は、TC-120で使用可能な倍数の最近値のうち小さいほうの値に丸めこまれます。
例えば、1%のデッドバンド率を指定すると、値は1.001(大きいほうの最近値)ではなく0.999466%(小さいほうの最近値)に丸めこまれます。



関連リンク:

FP-TC-120 and cFP-TC-120 Operating Instructions



添付:

 



Warning.GIF - Warning.GIFSuccess.GIF - Success.GIF


報告日時: 11/28/2004
最終更新日: 04/28/2009
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