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なにも接続をしていないチャンネルからクロストークが発生してしまいます。どうすれば改善できますか?
まず、何も接続されていないチャンネルを測定すると、だんだんと電圧が大きくなったり、小さくなったりする現浮遊電位を測定することになります。この場合は差動モードならば、2つのピンを短絡し、RSEモード(基準化シングルエンド)の場合は、ピンをグランド(AIGND)に接続して、NRSEモード(非基準化シングルエンド)の場合は、ピンをAISENSEに接続して下さい。
マルチプレクサの浮遊電位
クロストークが発生する原因として、短絡していないチャンネルに現れる浮遊電位に対してマルチプレクスを使用すると、何も接続されていないチャンネルに現れる浮遊電位がクロストークとして観察される場合があります。
例えば、弊社のAMUX-64では、1つのデータ集録ボードのチャンネルに対して、4つ分のチャンネルをマルチプレクサにより拡張しています。その4つのチャンネルのうちの1つが何も接続されていない状態で、浮遊電位がある場合、それがクロストークとして現れる場合があります。この場合、使用していないチャンネルを短絡することにより改善します。
セトリングタイムの限界
過電圧が印加されている場合 過電圧(±10 V以上)がどこかのチャンネルに印加されていると、それがクロストークの原因となる場合があります。ほかのチャンネルに大きな電圧がかかっている状態では、マルチプレクサがチャンネルを切り替えるたびに、急峻な電圧変化が内部のアンプやアナログ/デジタル変換器にかかることになります。この急峻な電圧変化に追従する能力(セトリングタイム)には限界があり、十分に追従できないようになると、隣のチャンネルの電圧が混入するようになり、クロストークを発生させます。
この場合、セトリングタイムを十分に確保できるようにサンプリングレートを低くすることで改善します。
出力インピーダンス問題
測定する電圧源の出力インピーダンスが大きい場合、マルチプレクサでチャンネルを切り替える際に、クロストークが生じやすい状態になります。この場合は、出力インピーダンスを小さくするように、ボルテージフォロワ回路(アンプ)を介入させることで、改善できます。
DAQサポートページ
技術サポートデータベース 28MF7JQO: Data Acquisition: Troubleshooting Unexpected Voltages or Crosstalk in Analog Input Channels
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