From Friday, April 19th (11:00 PM CDT) through Saturday, April 20th (2:00 PM CDT), 2024, ni.com will undergo system upgrades that may result in temporary service interruption.

We appreciate your patience as we improve our online experience.



DSAデバイスで使用されているオーバーサンプルクロックとその周波数とは何ですか?



ハードウェア: Modular Instruments>>Dynamic Signal Acquisition and Analysis (DSA)>>PXI-4472

問題:
ダイナミック信号アナライザ(DSA)デバイスの仕様書を参照すると、「オーバーサンプルクロック」、「オーバーサンプルレート」、「タイムベースレート」や「マスタクロック」といった用語を見かけます。このオーバーサンプルクロックとは何ですか? なぜ重要なのでしょうか?また、その周波数は何ですか?


解決策:
DSAデバイスには、デルタシグマ型A/DコンバータというA/D変換器(ADC)およびD/A変換器(DAC)が使用されています。周波数領域の計測に適したDSAデバイスにおける多くの機能は、デルタシグマ型A/Dコンバータの使用に直接関係しています。たとえば、優れた線形性やダイナミックレンジ、透過的なデジタルアンチエイリアスフィルタなどがこのコンバータの特徴となります。

従来のマルチファンクションDAQデバイスで使用されているコンバータとは異なり、デルタシグマ型A/Dコンバータでは「オーバーサンプルクロック」という特殊なタイミング信号が使用されています。名前の由来は、実際に指定したサンプリングレートの数十倍以上の周波数で、データを収集していくというところにあります。

NI 4472では、サンプリングレートが51.2 kS/s以下に設定された場合、オーバーサンプルクロックはサンプリングレートの128倍で信号を収集します。51.2 kS/sを超えるサンプリングレートでは、そのサンプリングレートの64倍で収集します。要するに、51.2 kS/s でも102.4 kS/sでもオーバーサンプル周波数は、6.5536 MHzとなります。このレートは、仕様書のデジタルフィルタの基本特性に記載されています。

2台以上のDSAモジュールを最小限の位相差で同期させる際に、このオーバーサンプルクロックの共有が非常に重要になってきます。しかし、実際にPCI-4472、PXI-4472で共有されるクロック信号は、オーバーサンプルクロックの2倍となります。したがって、PXI_Starバスで同期信号を共有した場合には、バス上の信号は最高で13.112 MHzとなります。例えば、カウンタボードから信号をインポートする場合は、周波数を128(サンプリングレートが51.2 kS/sを超える場合)、または256(サンプリングレートが51.2 kS/s以下の場合)で除算する必要があります。



関連リンク:
製品マニュアル: NI Dynamic Signal Acquisition User Manual (PDF)
製品マニュアル: NI PXI-4461/4662 仕様 (PDF)
製品マニュアル: NI PXIe-4463 仕様 (PDF)
製品マニュアル: NI PXIe-4464 仕様 (PDF)
製品マニュアル: NI PXIe-447x 仕様 (PDF)
製品マニュアル: NI PXIe-449x 仕様 (PDF)
製品マニュアル: NI 9233 操作手順と仕様 (PDF)
製品マニュアル: NI 9234 操作手順と仕様 (PDF)

添付:





報告日時: 08/28/2003
最終更新日: 06/08/2016
ドキュメントID: 30RIMC2L