SCXIの最大スキャンレートは制限されていますか。



ハードウェア: SCXI

問題: DAQ-NI 6052Eまたは、他の16ビットDAQデバイスとSCXIを使用したときに見られる現象です。
DAQ-NI 6052EとSCXIモジュールを使用した時の最大サンプルレートの333kS/秒はDAQmxから
一つのチャンネルを読み取った時のみ得られます。しかし、二つ以上のチャンネルを使用した場合
に「-200332: Specified sample rate is higher than the fastest rate supported by the device」
と言うエラーがでます。このエラーは使用チャンネルの総合サンプルレートが100kS/秒 以上
(2チャンネル使用 50kS/秒レート、3チャンネル試用 33.33kS/秒、等)の時に拝見できます。
なぜDAQボード、SCXIの最大サンプルレートを下回るのでしょうか。DAQボード、SCXIの最大
サンプルレートを得ることは可能でしょうか。


解決策: SCXI と6052Eから複数のチャンネルを使用して333kS/秒の速度を得ることは可能です。ただし、
同時に16ビットの解像度を得ることはできません。なぜなら、SCXIに使用されているマルチプレックス
には16ビットの解像度を得るため通常より長いセトリングタイムが必要とされます。したがって、
333kS/秒の速度では、16ビットのデバイスでも14.5ビットの解像度しか得ることができません。

この回避策を理解するためには、先ず従来型DAQとDAQmxの根本的な違いを知る必要があります。
従来型DAQでは、チャンネルの読み取り時にあるチャンネル同士の間合いを狭めることにより
同時操作に近い状態を理想としていました。一方、DAQmxはチャンネルの読み取り時にある
チャンネル同士の間合いを均一に保って読み取ります。セトリングタイムを伸ばすことで、DAQ
システム上のノイズを減らし、より正確な値を読み取ることが可能になりました。

DAQmxの動作を制御し、333kS/秒の速度を得るためには、AI変換.レートというプロパティノード
を使用してください。このプロパティノードはDAQmxタイミングプロパティノードの中、オプション、
AI変換、レートと設定してください。

AI変換レートに入力する値はスキャンレート×チャンネル数を使用するのが良いでしょう。もし
チャンネル数をプログラム上で求めたい場合は、DAQmxのタスクプロパティノードからチャンネル数
を割り当てる事も可能です。

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報告日時: 12/22/2003
最終更新日: 01/17/2005
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