VI(仮想計測器)クラスのプロパティノードを使ったスクロールバーの表示・非表示



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問題: LabVIEW8.0を使って、LabVIEW7用のトレーニングコース中級2のコースマニュアルの学習をしています。3章のVIサーバのセクションで、練習 3-1 Setting Window Options VIの練習問題を練習しようとしましたが、この練習問題を行おうとすると、プロパティノードでフロントパネルウィンドウのスクロールバーの表示を選ぶことができません。どうしてですか?また、LabVIEW8.0以降で、プログラム的にスクロールバーを表示したり非表示にしたりするにはどうしたらいいのですか?

解決策: LabVIEW8.0以降では、VI(仮想計測器)クラスのプロパティノードでフロントパネルウィンドウのスクロールバーの表示(FP.ShowScroll)を選択することはできません。LabVIEW8.0以降でプログラム的にスクロールバーの表示・非表示を行う場合は、ペーンプロパティノードを使います。

ペーンは、フロントパネルの領域のことです。LabVIEW8.0から水平スプリッタバー・垂直スプリッタバーを使って、フロントパネルの領域を分割することができるようになりました。スプリッタバーは、コンテナのパレットにあります。このスプリッタバーを使って、フロントパネルを複数の領域(ペーン)に分割できます。このペーンごとにスクロールバーの表示・非表示を行えるように、スクロールバーの表示・非表示のプロパティがVIプロパティから、ペーンプロパティに変更されています。

ペーンのプロパティノードはフロントパネルのそれぞれのペーンのスクロールバーを右クリックして作成します。また、プロパティノードのクラスを選択メニューで、VIサーバ>>一般>>Gオブジェクト>>ペーンで選ぶこともできます。

ペーンプロパティでは、水平・垂直スクロールバーのそれぞれについて、Always ON(常に表示)・Always Off(常に非表示)・Off While Running(実行時に非表示)を選ぶことができます。また、ペーンごとにこれらを設定できますので、ユーザーが入力したり操作したりする操作用のペーンと、スクロールさせたいデータ表示部分といったペーンに分けて、操作部分はスクロールバーを表示せずスクロールしないようにして、データ部分はスクロールできるようにするといった使い方ができます。

VIプロパティを設定するプロパティノードでフロントパネルウィンドウのスクロールバーの表示を選ぶことはできませんが、LabVIEW7.1以前で作成したフロントパネルウィンドウのスクロールバーの表示のプロパティノードはそのまま使用することができます。その場合の動作は、水平・垂直スクロールバーの両方を同時に表示にするか非表示にするかとなります。また、スプリッタバーでペーンを複数作った場合は、最初のペーンに対して設定が有効になります。

添付のサンプルは、3つのペーンのスクロールバーをそれぞれ、表示・非表示できるようにしたサンプルです。LabVIEW8.2で作成したPanePropertyScrollBar.VIとLabVIEW8.0用のPanePropertyScrollBar80.VIとなります。

関連リンク:

添付:


PanePropertyScrollBar.vi - PanePropertyScrollBar.vi
PanePropertyScrollBar80.vi - PanePropertyScrollBar80.vi



報告日時: 12/12/2006
最終更新日: 12/12/2006
ドキュメントID: 44BJDU8V