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LabVIEWで得た周波数スペクトルと他社のスペクトラムアナライザーの周波数スペクトルが異なる。



使用ソフトウェア: LabVIEW Development Systems
使用ソフトウェア・バージョン: 6.0
使用ソフトウェア・バージョンに特化: N/A
二次のソフトウェア:

問題: DAQボードを用いて、電圧データを集録しています。このデータをLabVIEWの関数を用いて、周波数スペクトルを求めました。しかし、その結果は、他社のスペクトラムアナライザーの周波数スペクトルと異なる点がある。なぜか。

解決策: 一般的に他社のスペクトラムアナライザーは、ACカップリングが入っており、直流成分が表示されません。しかし、DAQボードで集録したデータは、直流成分も含まれているため、周波数スペクトルを表示させたときに、低周波成分で異なる結果になる場合があります。

LabVIEWの関数で周波数スペクトルを得るには、フーリエ変換を使用しています。
フーリエの定理では条件として「無限遠の波形であり、それは連続でなければならない(どの領域においても微分可能)」条件があります。
しかし、実際に測定をした波形は、測定開始時間と測定終了時間が存在しており、明らかに有限の長さをもつ波形となります。
このような有限長の実測データをフーリエ変換すると、測定開始時の初期のデータは不連続なデータとみなされるので、正確な変換が出来なくなります。これが、異なる周波数のピークが現れる原因になります。
これを防ぐためには、適切なウィンドウ関数を用いて、最初の方のデータと最後の方のデータをなめらかにする処理が必要になります。
このウィンドウ関数は、「LabVIEWの関数パレット>>信号処理>>ウィンドウ関数」にありますが、たくさんの種類があり、このウィンドウ関数の種類により、得られる周波数スペクトルは、異なります。
このようなことから、LabVIEWで得た周波数スペクトルと他社のスペクトラムアナライザーの周波数スペクトルが異なる現象が生じる場合があります。

なお、LabVIEW6よりフーリエ変換の演算処理速度能力が大幅に向上しています。

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添付:





報告日時: 08/15/2001
最終更新日: 08/17/2001
ドキュメントID: 2CE0UH1I