LabVIEW使用時のメモリ管理における仮想メモリの役割について



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問題: 仮想メモリとは何ですか。どのようにして仮想メモリを使用し、メモリ不足問題を回避しますか。仮想メモリはどのように構成しますか。

解決策: 仮想メモリとはその名の通り、物理的には存在しないメモリのことを指し、実際はハードディスクの一部です。PCにあるRAMだけでは全てのプログラムを実行するためには不十分なことが多く、そのような場合に仮想メモリが、使用されていなかったメモリ領域をハードディスクにコピーして処理を助けます。この動作によりRAMのスペースが解放され新しいアプリケーションをロードすることが可能になります。 ハードディスクはコピーされたRAMのイメージをページファイルと呼ばれる場所に貯めて、PCのオペレーティングシステムにデータをRAMからページファイルに移動することを許可します。 仮想メモリは、これらのファイルの拡張子が.SWPであることからスワップスペース(ファイル)とも呼ばれます。

ハードディスクからの読み取りやハードディスクへの書き込みは、メモリに対する動作に比べて遅く、そのため多くの処理を仮想メモリに依存する場合などには処理が遅くなってしまうことがあります。このような問題は一般的にRAMを増設することで回避することができます。

LabVIEWでとても大きな配列を初期化するような場合、「メモリが不足しています。」というメッセージが表示されVIが停止してしまうことがあると思います。これはLabVIEWがRAMに対して大容量のメモリ領域を探しているにも関わらず、使用可能な領域が見つからない場合に起きてしまいます。仮想メモリを正しく設定することで、このような大きな配列を初期化することができ、LabVIEWは連続的な仮想メモリ領域を使用することができるようになります。LabVIEWによる連続的なメモリ領域の検索を行うための詳細については関連リンクの「How do I allocate more memory to a large LabVIEW array?」をご参照ください。

仮想メモリの構成方法はWindowsのオペレーティングシステムによって多少異なります。

Windows 98の場合
コントロールパネルで「システム」アイコンをダブルクリックします。「Performance」タブを選択し「仮想メモリ」ボタンをクリックします。 カスタム仮想メモリを設定する項目("Let me specify my own virtual memory settings")を選択し、仮想メモリに使用する最小と最大領域を設定します。 設定後、一度PCを再起動します。

Windows 2000の場合
コントロールパネルで「システム」アイコンをダブルクリックします。「詳細設定」タブを選択し「Performance Options…」→「Change…」ボタンをクリックします。 仮想メモリに使用する初期サイズと最大領域を変更し設定ボタンを押します。 設定後、一度PCを再起動します。

Windows XPの場合
コントロールパネルで「システム」アイコンをダブルクリックします。「詳細設定」タブを選択し「パフォーマンス」セクションにあります「設定」ボタンをクリックします。 次に「詳細設定」タブを選び、「仮想メモリ」セクションにあります「変更」ボタンを押します。そこで仮想メモリに使用する初期サイズと最大サイズを変更し設定ボタンを押します。 設定後、一度PCを再起動します。

Note: 仮想メモリとして確保されたハードディスクの領域は使用することができませんのでご注意ください。後から仮想メモリ領域をハードディスクに変換することはできますので必要な場合には再度仮想メモリ領域を元のサイズに戻してください。



関連リンク: Developer Exchange: How do I allocate more memory to a large LabVIEW array?


How Can Virtual Memory Help With Memory Issues in LabVIEW?(英語)


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報告日時: 12/21/2006
最終更新日: 12/26/2006
ドキュメントID: 44KJ76KL